コミケに行くことなんて一生ないと思ってた


表題のとおりである。
コミックマーケット。3日間で50万人を動員するという、世界最大の同人誌イベント。自分としてはそれくらいの知識しかない。
自分は子供のころからSFとかアニメとか、ファンタジーの世界にあまり興味がなく、むしろリアル(実物)が存在するものに興味をひかれていた。車とか鉄道が僕のアイドルだったし、高校時代からは登山に夢中だった。だから、同人誌といってもピンとこないし、コミケの観客動員が凄いというニュースを見ても、どうしても興味がわかなかった。


そんな考えを変えさせたのはtwitterのおかげ。
僕がフォローしている人のなかに、コミケにブースを出す人がいるという。内容は、「社会人野球」。
コミケに社会人野球??なんの組み合わせ?


調べてみたら、コミケっていうのはすごくたくさんの分野があるのだそうだ。
なかにはファンタジーの世界ではなく、リアルに題材を求める分野もたくさんあった。鉄道とか車、飛行機、ミリタリーもそうだが、中に「スポーツ」という分野があった。「社会人野球」はそのなかにある。
社会人野球に関する本を自費出版している人がいるのだ。


たぶん、今後もファンタジーの分野に興味をひかれることはあるまい。いま行ってみなかったら一生行くことはないだろう。別にそれでもかまわないのだが、話の種に見物に行ってみようか。
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twitterを見てると、現地のいろんな情報が入ってくる。画像を見たらとんでもない数の行列。
でも、自分が着いた午後1時ごろは、行列と呼べるものはほとんどなかった。たしかに人はすごいけれど。
さてさて、自分の目指す「スポーツ」分野の「島」は?

長机とパイプ椅子。これがコミケの基本スタイル。たぶん、これは創立当初から変わっていないんだろう。東京モーターショーともCP+とも違う、手作り感あふれる会場内。どれだけ規模が大きくなっても、基本は変わらない。プロではない、あくまで参加者が皆でつくる空間。
「これは、世界最大の文化祭だ」
生まれて初めて入ったコミケを見て、素直にそう思った。


しかし、何がどこにあるのか、わかりづらい。全体的にディスプレイが貧弱で、各ブースで何を頒布しているのかパッと見でわからない。ブースの番号も出てない。
スポーツの島を見つけ、机の上の頒布物を見ながらうろうろする。サッカーと野球で分かれている。似たような分野はある程度まとまっているようだ。見ていると、
「欧州野球ガイド」
とあり、オッと思ったら、完売だという。
そして近くに目的のひとつのブースがあった。「武蔵ヒートベアーズ観戦記」だったが、×印がしてある。「すいません。完売しちゃったんです。」「なんか今年は、アマチュアとかそういうのが人気あるみたいで」その人は申し訳なさそうな顔をしていた。その机では、他にマリーンズの観戦記がおいてあった。
そして、僕が目指していたブース。しかし、「社会人野球入門2016」「ベースボール・ファーストリーグ観戦記」がやはり完売していた。なんてこった。しかたなしに、昨年の都市対抗観戦記を買うことにする。
僕はそのとき、全足利の赤いキャップを被っていたのだが、その方はやはり気がついたようで、都市対抗のときに全足利が配っていた赤いTシャツを見せてくれた。わかる人にはわかるんですねぇ。


あとは、別の会場へ行き鉄道関連のブースが固まっているところを見てまわる。実に細かい。ニッチなどという言葉ではとらえきれないくらい?細かい分野の本がある。いやこれは商業ベースにのらないだろうなっていうくらい。でも、好きな人にはたまらないだろうな。僕も危うく散財しそうになりました。
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現代はホームページというものがあって、ブログがあって、twitterがある。個人が情報発信するための道具は昔に比べて飛躍的に増えたのだけど、それでも紙媒体というものの魅力は衰えない。買ってきたものをパラパラめくりながら、僕にもできるかも、って思ったのは事実だ。
でも実際作ってみるとなると、どんな題材にすればいいのか迷う。僕がそういうものを作るとしたら、ただ売れれば満足というのではきっとなくて、見てくれた人が実際に野球場に行ってくれること、それが目指すところなのかなと思う。
だとすると、「マイナー野球を見るためのガイド本」とか、そんな感じがいいかなと思う。例えば、NPB12球団のファームや独立リーグの本拠地だとか、企業チームや有力クラブチームの本拠地だとかを見に行きたい人向けに作る。試合の観戦記だけでなく、球場の紹介とかそこへ行くまでのアクセスとか、あとついでに見に行ける観光スポットだとかを写真をたくさん使って紹介する。なんて感じか。
でも実際つくるとなると、題材を集めるだけで膨大な時間とお金を使うことになりそうで、サラリーマン生活ではなかなか厳しいかと思うけれど。