各野球界におけるしきたりの違い〜あいさつ編


僕はある特定の野球界に偏って見るということをしない。
NPB、社会人(の企業、クラブ)、大学、独立リーグ、をそれぞれ満遍なく見るようにしている(といってもひいきがあるから多少はムラはあるけれど)。
どの硬式野球もやっていることに大きな違いはない。あるとしたらDH制の有無とか、延長は何回までとかそういう細かいルールだ。素人の僕にはストライクゾーンの違いはわからない。
だがこうやって満遍なく見ていると、各野球界ごとにグラウンド内外でルール以外に細かい違いを見出すことができる。素人が一番わかりやすいのが「挨拶のしかた」ではないだろうか。

これは大学選手権の東洋x慶応の試合後。高校野球と同じで、試合前と後でホームベース前に相対して並び、主将同士が握手。審判の合図で全員帽子を取って挨拶。甲子園で見られるので、一般の人には一番なじみのある挨拶の仕方。

これは社会人野球の例。整列の仕方は同じだが、握手は監督同士がする。学生野球の場合監督はベンチに残っているのに対し、社会人はベンチには(たぶん)誰も残らず全員整列する。都市対抗の場合、マスコットガールと呼ばれる女性も一緒に整列をするのが普通である。

NPB2軍の試合後のハイタッチ。NPBの試合でチーム同士が挨拶をしているところを見た人は皆無だと思う。プロになってなぜ挨拶の風習がなくなったのかわからないが、年間百何十試合もこなすので省略されたのだろう。

一番歴史の新しい独立リーグ(上のはBCリーグ)は従来のどの球界とも違っていて、選手は塁線上に並び、離れたまんま向き合って挨拶する。BCリーグは試合前に必ず君が代を流すのだが、その際選手は塁線上に並びバックスクリーン方向にある日の丸を見る(MLBのやり方に近い?)ので、その流れでこういった形になるんだと思う。


いろんな交流戦を見ていると、しきたりの違いで皆とまどう場面を見ることがある。青学と巨人の試合では監督が「挨拶するんでしたっけ?」と審判に確認していたし、ベイスターズ横浜商大の試合では商大の選手だけベンチ前で挨拶していた(ベイの皆はハイタッチしてただけ)。BCL信濃と社会人の試合をかつて見たときは、試合前に長野県歌「信濃の国」を聞かされ「これ何?」って社会人の選手が戸惑っていたのがよくわかった(笑)