BCリーグ 信濃 x 新潟@小諸市

信濃 11 - 4 新潟
9/15 小諸市南城公園野球場 観衆865人



先月下旬に、僕は中央アルプスの登山のついでに伊那市BCリーグを見たのだが、今週は浅間山近くに行ったついでに小諸で観戦。信濃の試合の場合、長野だとこういう効率のいい旅がしずらいが、小諸や上田、諏訪、松本だと周辺観光とセットで観戦することができる。

車で南城公園に行こうとすると、カーナビがないと少々難儀する。ナビの壊れた僕はちょっと迷ってようやく球場近くの駐車場に着くもそこは満車で、上の方にある第二駐車場に連れて行かれた。そこから階段をずいぶん下りて球場へ向かうと正面にはなぜかハシゴ車とか救急車が。救急車両の展示をしてるらしい。
外で焼そばを買い中へ入ったとき、僕はアッと声をあげそうになった。グラウンドが茶色い。この球場、外野に芝がないのだ。全面クレー舗装の硬式グラウンド・・たくさん球場を見た僕も初めての経験だ。
1回の表、信濃先発はまたも杉山慎(狙って来たわけではない)で、いきなり死球などでランナーを2人出すが凡退させる。むしろ僕の見たかったのは新潟の寺田哲也作新学院高‐作新学院大)で、新潟ではエース格になっている。
ここまでリーグ最多の13勝をあげていて、どんなピッチングをするんだろうと思ってたら1回裏、信濃の宮澤和希(東海大三)に右中間にソロを打たれる。その後も打たれ、3回裏に連打と四球をくらい満塁とされ、犠牲フライで1点止まりも、なんだかよくランナーを出してしまう。調子が良くないんだろうか?

フォームはすごくオーソドックスな感じ。速球派かなとなんとなく思っていたがスピードよりコントロール重視のピッチングだった。同じ作新OBの全足利・圷辰成に似てるかもしれない。 がこの日は信濃打線によく合わせられる。キレがないのかな・・
スタンドに目を移すと、お客がとてもよく入っている。球場内にもグッズや軽食が並び、特にカキ氷がうまそう。少年野球チームがたくさん来ており、カキ氷は大繁盛中。この前の伊那がちょっと閑散としてたのに比べこっちはお祭りムードがよく出ていた。日程を見ると開催は年2回。このグラウンドではNPBはまず来ないだろうし、高校野球の公式戦もやってる記録がない。みんな楽しそうに見ている。
楽しそうなんだが、その代償として、プレーする選手が大変そうである。風が吹くと外野に砂埃が舞うし、見ているとどうも、ショートや外野手の足元がおぼつかない。あれ、スパイクが刺さらないんじゃないだろうか?

途中で外野に行くと、この球場の大きな特徴である「ガケ」が眼前に広がる。外野芝生席のすぐ後ろが全面の崖になってて、ファウルでここに当たると外野にボールが戻ってしまう。
2−2となっていた6回表、望遠レンズを覗いていたら杉山の甘いインコース青木智史(元広島‐セガサミー)に完璧にとらえられた。ここまで杉山は調子良かったのだが、この回途中で降板となる。その後2投手が継投するが4-2と新潟がリード。
この試合までで後期26勝5敗というとんでもない成績で優勝した新潟。強さにどんな秘密があるんだろうと思って見てたのだが・・
7回に信濃は2つの四球からタイムリーで1点返すと、さらにタイムリーで同点。
8回はさらに信濃が畳み掛ける。先頭四球から始まり、センター前→1、2塁間タイムリーで逆転→三塁線破る→スクイズで1点、その後スキを見て2塁から一気にホーム→ショートのエラーから盗塁〜レフトオーバータイムリー→前進守備を超えタイムリー・・・ メモするのが大変なイニングになってしまった。

この間新潟は完全に浮き足立っており、ベンチも継投に迷ってしまう様子が見られた。はっきり言って、勝率7割5分を超えるチームの面影は全くなかったと言っていい。
ただ、新潟にとって(信濃もだが)気の毒だったのが、やはりあの土の外野。どう見ても外野守備に影響したとしか思えない。長野県は広く、各地域で満遍なく試合開催をしようという姿勢は素晴らしいが、あのグラウンドは何とかしてほしい。スタンドの楽しげな雰囲気が良かっただけに惜しい。
今月末は地区プレーオフがある。新潟は前後期とも優勝なので、通期2位の信濃は3連勝する必要がある。がこの試合はひょっとすると後を引くかもしれない。どうなるかわからない。
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長くなるが最後に1枚だけ。先月の伊那で見た謎のスピードガン表示がここにもあった。よく見たらこれは移動式のもので、しかもよく見ると、「¥/リットル」と表示がある!? これはガソリンスタンドにある価格表示板ではないか。そしてその脇でトランシーバーを手にした男性が操作をしている。スピードガンを持ったネット裏の人から連絡を受け、手で数字を打っていた!
これで注目度を高めスポンサー料をもらっているのだ。これぞ経営努力だと思う。素晴らしい。