新球団と老舗@JABA足利市長杯(その1)

横浜金港クラブ 8 - 0 深谷組
4/19 足利市硬式野球場 観衆約200人(目測)

4月18日に熊谷にて武蔵ヒートベアーズの本拠地開幕戦を見た後、再び秩父鉄道に乗り、埼玉県の羽生に向かう。この週末は野球のハシゴで、独立リーグの次は社会人の足利市長杯を見るためだ。
ネットで経過を見ると、第4試合が始まったばかりらしい。ひょっとしたら、同じ埼玉県の新球団・深谷組の公式戦初陣が見られるかもしれないと思い、東武伊勢崎線に乗り換えて足利市へ向かう。
駅から歩いてだいぶかかってしまい、着いたころには試合はほぼ終わりに近づいていた。それでも新球団ふたつの試合を同じ日に見るという目的は果たせた。深谷組が山梨球友クラブを5-1で下して2回戦へ。深谷組はこれが公式戦初勝利。翌日の相手は横浜金港クラブ。これは楽しみだ。
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翌朝、母の実家の墓参りをし、ついでに国宝・鑁阿(ばんな)寺を見たあとに再び球場へ行くと、第1試合の全足利x太田球友倶楽部はすでに5回を終了し8−0というとんでもない大差がついていた。まだ朝の9時半前なのに。
置いてあった大会メンバー表をもらって見ると、太田球友は君和田隼平、綿引司、小出琢磨、金山隆一という、どこかで見たことのある名前が多数ある。みんな富士重工をあがった人達ではないか。ちなみに、深谷組のメンバーにも佐藤レナン勇、三橋尚文という企業OBの名前がある。

この写真はマウンドに上がった金山隆一選手。あれ、この人ってピッチャーでしたっけ?


第1試合が2時間足らずで終わったため、2試合目の横浜金港x深谷組の試合はかなり早く始まった。個人的にはとても見てみたかった組み合わせ。いつも等々力とか横浜スタジアムで見かける金港クラブのメンバーを足利で見るのはかなり新鮮。
今年活動を開始したばかりの深谷組は、前述の通りこの足利市長杯が初めての公式戦となる。といってもヒートベアーズみたいに全くの新チームというわけではなく、もともと軟式のチームがあったらしい。
そんな(硬式では)新しいチームと老舗のクラブチームの試合は、1回に老舗の金港が長打と内野ゴロで1点を先制して始まる。
3回裏には、2死から金港がエラーで出塁し、主軸の田中大貴東海大)と平野路尚(日大)の連続タイムリーで2点追加する。2死から相手のミスに乗じて点を取るところはさすがにソツがない。

それにしてもこの主軸は脅威だ。スタンドでも「あの4番デカいな」と話題にしていた選手がいた。
逆にその後の深谷組もランナーを出すものの、フライ、盗塁死、フライでチャンスをつぶしてしまう。金港の先発・白田大樹(東海大相模)の出来がよくて、うまく打たせて凡退を奪っていっているせいでもある。昨年秋の関東選手権は全足利も苦杯を喫している。
深谷組の先発投手・佐藤雅樹(花咲徳栄)は右の本格派。途中まで3点に持ちこたえていたが、6回裏に先頭打者を長打で出すと、暴投と四球で無死満塁となり、金港の打席は新海亮人(東海大甲府)。東海大甲府夏の甲子園でベスト4になったときの主将であった彼の打球は、前進守備のレフトの頭を越す走者一掃の三塁打。この試合は老舗が貫録を見せつけたという感じがする。足利の地で見ていても金港クラブはやはり走攻守のレベル、特に走塁の意識が高いと感じる。「こりゃコールドもあるよ」とスタンドの誰かがつぶやくのを聞き、まだ試合途中だが僕はここの運動場名物の焼きそばを買いにいってしまった。いつも行列ができてしまう焼きそば屋である。後で確認したら7回で8−0のコールドゲームだったらしい。

深谷組のユニフォーム。青のユニフォームだが、アンダーシャツが黄色というのは珍しいと思う。軟式と同じものだろうか?


初の公式戦こそコールド負けを喫してしまったが、ホンダと日本通運に次ぐ企業チームだし、ずっと部を続けてもらいたいと思う。まずは所沢グリーンBCが壁になるか。
ちなみにこの会社、埼玉県深谷市に本拠地があるとずっと思いこんでいたのはこの私です。