マイナー野球ハシゴ(1)@関東連盟クラブ選手権

横浜金港クラブ 6 - 2 全足利クラブ
10/11 さいたま市営浦和球場 観衆約50人(目測)

10日の金曜日の時点で、台風19号が非常に強い勢力を保ったまま沖縄方面に近づいていたが、3連休のうち土日はなんとか持ちそうな雰囲気だった。
ただし、連休のうち野球を見られそうなのは1日だけになってしまったので、どうせなら丸一日野球三昧にしてしまおうと考え、関東クラブ選手権と、まだ今年見ていない独立リーグをハシゴすることにした。
朝10時前、駒場運動公園に車を停め歩くと、住宅街のまんなかに浦和球場が見えてくる。防球ネットが高く目立つ。こう見るとほんとうに住宅街の中だなと感じる。ちなみにここはヤクルトや西武のファームが試合をすることもある。駐車場は小さいのでほぼ使えない。

今年の関東大会は8チーム中3チームが全日本クラブ選手権に出ているし、その他にも強豪ぞろいなので、レベルで言ったらクラブ選手権とほぼ変わらないはず。ただし4強のYBC柏が予選で敗退してしまったのが意外。
1回戦に当たる今日は全足利と横浜金港が対戦。前に日立で見た3年前以来の対戦だが、ひいき同士の対戦は見ていて楽しい。


先発は全足利が中田智暁(専修大)、金港が谷村敦樹(中央大)。ふと見渡すと、金港のエースがスタンドに座っていた。ベンチ入りしていなかったのか。

1回裏、全足利は二塁打で出ると、2死からライト前に詰まった当たりでランナー還り先制。さらにレフト前タイムリーで2点目を取る。
金港も2回表に連打でランナーをためると、併殺崩れの間に1点返す。3回には中田が四球を続けてしまい、内野ゴロの間に同点。さらに平野路尚(日大)にフルカウントまで粘られるも詰まらせて切り抜けた。
両投手とも四球が多く、試合のテンポが遅い。谷村はほぼ毎回先頭打者を出してしまうのだが、全足利は中盤からヒットが出なくなってしまい追加点が奪えない。荒れているのがかえって狙いを絞れないように見える。
全足利は4回に早くもエースの庭月野に継投するが、いきなり四球。バントと内野ゴロで2死3塁に進められると、外角に逸らしてしまい暴投、金港に1点勝ち越しを許してしまう。序盤から登板するとは思っていなかったのかも。
しかし、5回以降は金港にほとんど仕事をさせない投球を続ける。特に、平野との対戦は見ごたえがあり、僕は思わず動画を撮ってしまった。ふだん動画はめったに撮らないのだが。

たしか8回まで金港は3安打に抑えられたと思う。


観客の数を数えるとやはり50人程度だった。不思議なことに関東大会はこの「50人」というのがカベになっていて、この数字は毎年ほぼ変わらない気がする。茨城GGの応援団が来たときだけは数が増える。
僕の近くに、あるクラブチームの関係者の方が座っていて、その方の会話が耳に入ってきて試合への集中がとぎれがちになる(笑)。失礼ながら聞き入ってしまった。
クラブと連盟とのやりとりとの内情など興味深い。ただ自チームの選手を「あの子達」と呼んでいたのがなんともおかしくて、心の中でつっこんでしまった。



金港は球数の多かった谷村を5回で降ろし、6回から白田大樹(東海大相模)を登板させる。右のサイドスローで今年よく中継ぎで出てきたが、コントロール良くとても安定しており、今まで見たなかで一番良かったかもしれない。上の関係者の方も「あんなに良いピッチャーだったっけ?」と声をあげていた。
全足利は凡打を繰り返してしまい、試合を作ることができず庭月野を援護できなかった。この投球が試合の流れを生んだと思う。


9回、今季都市対抗出場に大きく貢献した黒沼克誠(明大)が登板するも、四球、暴投と安定せず、タイムリーと犠牲フライでダメ押しの3点を奪われ、試合を決定づけられてしまった。
3年前に日立で見たこの対戦は、足利が土壇場で大逆転したが、今回は金港が雪辱を果たした。エースの菊沢がいない中よく勝てたと思う。クラブ選手権のパンフを見ると昔に対戦はあったみたいだが、いったい何年ぶりの勝利なんだろう。

この日のMVPは白田!とメモをして球場を後にした。このあと北上して前橋まで向かう。
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この大会、金港は次の千葉熱血MAKINGに敗れ、茨城GGは所沢に敗れ、その所沢も決勝で7回コールドの大差で敗れ、千葉熱血MAKINGが大会初優勝を果たした。クラブ選手権に出た3チームがすべて敗退し決勝に残れないという、僕の予想外の結果になった。