野球版Jリーグ(1)

1993年にサッカーのJリーグが生まれたとき、プロ野球の危機到来という見方が広がった。今思うと広告代理店が誘導した世論作成だったかなという気がするのだが、それでもスポーツ界では抜きん出て人気のあったプロ野球に、初めてライバルが出現したんだなという気はした。
その後W杯の日韓大会が開かれたり、J1、J2のチーム数が増えたりするなど拡大も続けていったが、その間、野球の世界は何も変わらなかったのかというとそうでもなく、MLBや五輪、WBCといった世界を相手にする野球を見られるようになったし、国内でも巨人とテレビ中継が主だった野球から、地方の大都市へのチーム移転を元に地域密着をうたう野球へと変化が見られた。サッカーを始めとして娯楽の多様化が進むなかでも、どっこい野球は健闘している。


ただこのJリーグ、プロ野球を反面教師にしたと言われることもあり、日本の野球界ではあまり見られない特徴がある。それは、「地域密着」が出発点になっているということだ。
Jリーグ百年構想」を見ると、単なるプロチームというよりもっと深いものを目指してるみたいだが、とにかくこの地域密着という考え方、野球の世界よりずっと濃いものがある。
社会人野球を見る僕にとって実に皮肉に思うのが、「都市対抗」の看板を掲げておきながら、サッカーのほうがよほどそれを実現している、ということだ。
これは、なんか悔しい。
「社会人野球は実質企業対抗で、地域密着でない」などと短絡的に考えるつもりは、ない。そんなに単純なものではないということは知っている(いずれまた)。でも、きちんと看板通りの都市対抗と言えるかと言われれば、?マークが頭の中に何個も浮かぶ。


確かに野球は健闘しているけども、NPB高校野球のニュースばかり見ていると、現状を見誤る気がする。
地域密着がすべて善と考えるのも危険かもしれないが、サッカーにはだいぶ先を行かれている。さらに最近はbjリーグといったものもある。
「野球でもJリーグみたいなものはできないんだろうか」
荒唐無稽だと笑われそうだが、ガラガラの地方大会を現場で見ていると、そういう妄想もしてみたくなる。同じ運動公園で、陸上競技場や体育館にいっぱい観客が入っているのを見ると特に。単なる僻みだが(笑)
シーズンオフはこんな妄想でもして過ごそう。
ただなんとなく、あれこれ想像してみても「やっぱり無理だわ」という結論になりそうな気がする(笑)
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