今年で見納めの等々力へ行く@都市対抗神奈川一次予選

5/4 等々力球場 観衆約120人(目測)

毎日新聞の記事を見ていておやっと思った。
毎年ゴールデンウィークに開かれる、都市対抗の神奈川一次予選。たいてい等々力球場で行われるのだが、その等々力球場、今シーズンいっぱいで閉鎖・解体されるのだという。
等々力緑地公園全体の整備については以前から知っていたけれど、月日がたつのは速い。とうとう野球場解体の日がやってきた。計画だと今年の11月から解体が始まるが、新球場の施工者はまだ決まっておらずこれから入札が行われるらしい。

というわけでやってきた等々力球場。秋の試合予定(高校、大学、社会人とも)がまだわからないので、ひょっとしたらこれが最後の等々力になるかもしれない。球場じたいは10月いっぱいまでは開いているのだが。
一塁側スタンドから見えるいつもの光景だが、見覚えのないオレンジ色の建造物が。改修された等々力競技場のメインスタンドだ。等々力緑地全体の整備計画では、サッカー専用スタジアムという案も検討されたらしいが、結局陸上競技場との兼用に落ち着いた。あの立派なスタンドを見ると、いま座っている野球場との落差が際立つ。

僕が見た一試合目は湘南ひらつかマルユウクラブと全川崎クラブの一戦。マルユウの右サイドスロー・山田健二投手(神奈川工科大)は昨年の一次予選で4試合すべて完投勝利を果たしたというすごい鉄腕。見ていると腕に負担のかからなそうな投げ方で、左右に丹念に投げ分ける。全川崎は粘って3点挙げるも、コールドでマルユウが勝った。
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この野球場といえばうどん屋が名物だが、僕は来る前に腹ごしらえをしてしまったので、かき氷にする。

しかしこの量にして200円である。かなり良心的なお値段だ。「10月いっぱいまではやってますから」とおばちゃんは言っていたのだが、新球場ができたら引き続きうどん屋をやってくれるだろうか。といっても、完成は2018年だ・・


勝戦は先ほどのマルユウと横浜金港の試合。金港の先発は元ENEOSのベテラン・四日市直(盛岡大附)。久々に投球を見たが、先制はマルユウ。その裏に金港もすぐ同点に追いつくが、四日市投手は早々に降板。三橋直人(東海大甲府)にスイッチしマルユウに得点を与えない。

天気予報では大気の状態が不安定と出ており、実際ちょっとポツポツ降り出したときもあったが、そのうち晴れてきた。ちょっと気温が高いが気持ちいい。そして、僕はこの野球場に来ると、なぜか雲が綺麗な写真を撮っている記憶がある。

でも、目線をグラウンドに降ろすと、そこはこんな状況である。

ひどくボロボロの壁は、補修が追いついてないのか、補修する予定もないのか。
この試合、金港はエンタイトルツーベースを2本打った。外野フェンスが低いのもあるだろうが、球が高く跳ねるせいでもある。人工芝が硬化してしまっているせいではないか。


試合は回が進むにつれ金港が突き放し、マルユウはエースの山田健二が連投するも金港打線が止まらない。足利市長杯のときはヒットはよく出たものの得点に結びつかなかったが、この日はよく取りました。
でも僕はこの等々力球場に目が行く。内野スタンドもこんな感じだ。

ネット裏のベンチは割れっぱなし。錆もあちこちに。

今年で解体することが決まっているとはいえ、寂しい光景だ。おそらく7月の高校野球でも使うものと思うのだが、これでいいんだろうか。
この日は所用があって試合終了を待たずに7回で球場を後にした。結果はあと1イニングで金港がコールドで勝った。


秋にかけて、どのようなスケジュールが組まれるかわからないが、もし最後に大学か社会人の試合があれば行ってみようかと思う。
でもおそらくセレモニーみたいなものは無いんだろう。この、球場名を示す看板もないような素っ気ない野球場には、それが似合っているかもしれない。