東都大学リーグ2部は今@専修大x東農大

専修大 10 - 0 東農大
10/18 専修大学グラウンド 観衆約120人(目測)
東都大学野球の2部が神宮第二球場を使わない決定を下し、今年の春季リーグから各大学の練習グラウンドでホーム&アウェイ方式で開催されはじめた。
1部との落差が激しくなってしまったこのリーグに、一度見に行かなければと思っていた。今年行けるとしたらこの18日しかなかった。当日開催されるのは立正大(熊谷)、東洋大(川越)、専修大伊勢原)の各グラウンド。よって一番近かった伊勢原市専修大学グラウンドに行ってみることにした。

立派なスコアボード、照明塔の背後には丹沢大山がそびえ、空は快晴・・・ って、違う。
これは専修大とは関係のない伊勢原市の総合運動公園の野球場。専修大のグラウンドは、この球場の外野後方に隣接しているのだ。運動公園の駐車場に車を停め、まずこの球場の外野通路を歩いてから入る。グラウンドはこっち。

ふつうの練習グラウンド、ネット裏にほんの少しスタンドがあるだけ。ここで、2部とは言えあの東都大学野球リーグの公式戦をやるのか。
砂利の坂道をおりていくと、観戦に来たファンがけっこういる。三塁側フェンス外の土手でみんな座って見ている。僕は一度下までおりて、ネット裏のスタンドで見ようと思ったが、そこは満員で座れない。仕方なくもう一度土手に上がって見るしかない。
おまけにグラウンドは外野まで全面土。あくまで「練習場」なんだなここは・・

どちらの大学も知っている選手はいない。都市対抗前に全足利がここで練習試合をやったことがあり、HPを見て栃木出身がいるなとチェックしたくらい。
その栃木出身のひとり角田皆斗(栃木工)が専修の先発で、東農大が小島康明(下妻二)。
東都リーグは神宮の平日開催だからあまり見たこともなく、東洋、亜細亜、青山学院といったところの印象が強くて、専修というと正直言って「一部では名を聞かないなぁ」ぐらいしかなかったが、秋季リーグではここまで首位を走っている。


2回表の専修の攻撃で試合は動き出す。2本のヒットでランナーをため、下位打線がタイムリーを放ち先制すると、満塁から押し出しでもう1点追加し2点リード。
さらに4回表には2死から四球、センター前ヒットで2人ランナーを出すと、4番・濱田竜之祐(鹿児島実)が右中間に3ランを放ち5-0。東農大先発の小島はここで交代。
しかし2死からライトフライでチェンジかと思ったところでフライを落とし、2者生還。序盤でこのプレーはかなりまずい・・東農大ベンチの元気がなくなった気がする。この後さらに1点追加し、専修が8-0と大量リードとなる。この前の前橋に続きまたもワンサイドか。

専修大の角田。序盤は内野の土手から見てたのでちゃんと見えなかったが、序盤から抑えていく。最初そんなに強い印象はなかったのだが、4回裏に3連打を放たれ無死満塁とされると、フォーク、ストレート、フォークを決め球に下位打線を三者連続三振にとり、ちょっと間近で見たくなった。
5回のグラウンド整備時にもう一度スタンドへ行ってみると、途中で帰る人もいたようで少しベンチが空き、あいだに座らせてもらう。

スタンドはおそらく100人も座れない。年齢層ははっきり高め(笑)。たぶん部のOBもいるんだろう。
専修の角田は5回にも2つの三振をとり、6回三者凡退、7回も3三振と試合が進むにつれ調子を上げてくる。スタンドにいたビデオ係の部員君の声を聞くと「141、137、142・・」と言ってたので140台前半はコンスタントに出てる。激しく落ちる球は見られなかったが東農大のバットがよく空を切る。なによりコントロールが崩れない。7回を投げ四死球3という数字が物語る。この選手は気にいってしまった。後で東都のページを見たが、レギュラーで投げさせてもらえるようになったのは今年の春かららしい。卒業後はどこかで続けないんだろうか。

9回表には重野雄一郎(専大松戸)が変化球をとらえレフトスタンドへ放り込む2ランを放ち10点差で試合を終えた。翌日の試合も専修は勝ち、2部優勝を果たした。


スタンドは小さいながら熱心なファンで埋まり、2部とはいえ東都リーグだなと思ったが、やっぱり「練習場」で公式戦をやるというのは気の毒に感じた。
前にも書いたが、どこかの都下に新球場ができて、東都に使用させてあげられないだろうか・・なんていう妄想をしてしまう。同じ2部でも首都大学リーグがちゃんと公営球場で試合をしているのをこの前見たので、なおさらそう思った。