都市対抗一回戦@セガサミーxかずさマジック

セガサミー 0 - 2 かずさマジック
7/14 東京ドーム 観衆15,000人以上(目測)


昨年に続いて、今年も都市対抗は7月開催。そしてスタートはちょうど3連休のときだから観戦に都合が良いのに加え、見たいチームが3連休にちょうど当たっている。というわけで連休の中日に行ってきた。前回出場したときは平日だったため見に行けなかったかずさマジック。

よく都市対抗のときはドーム前の物産展を見たり、野球体育博物館を見たりするのだが今回はまっすぐドーム内へ入る。かずさは合併後初めてのドームだから、動員は多いだろうけれど、たぶん今日は元新日鐵側の人がほとんどじゃなかろうか。
都市対抗は試合前のスタンド、グラウンドが華やかだ。関係者がいっぱいいて、応援団も準備OKの状態。なんか以前見てた自動車のGTレースのスターティンググリッドを思い出す。三塁側を見ると、部下にあれこれ指示をしている男性がいて、あれはセガサミーの里見会長だなと気付く(後で知ったが、このときグラウンドに長嶋茂雄さんがいたらしい)。
僕の注目は先発投手で、セガサミーのドラフト候補・浦野博司愛知学院大)は予想通りだったが、かずさの先発が岡本健(神戸国際大付属)ではなく左腕の山川康樹(城西国際大)だったのが意外だった。

里見会長と新日鐵の友野社長(ユニフォーム+ヘルメット姿で打席に入り、なぜか打ってしまう)の始球式で始まった試合は山川の好投で進んでいく。直球は130km台ながら、常にストライク先行。2回表など内野フライ、内野ゴロ、三振でイニング終了するなど、見た感じは絶好調だ。
浦野はどこかで150km右腕と書いてあったので速球派かなと思っていた(見るのはこの日が初めて)のだが、この日見た感じではそのような感じは全くない。ほとんど130km台で、むしろ多彩な変化球で打者をさばいていっている。
ただこちらは好調だったかというと?マークがつく。なんとなくボールが先行するうえに、かずさに粘られる。2、3回には2死からヒットを放つなどしてかずさは攻略の糸口をつかもうとする。それでも浦野は鋭く落ちる決め球(球種はよくわからない)で抑えるが、かずさは苦戦するだろうという僕の予想は外れた。
セガサミーは山川を打てない。4回にようやくヒットを放ち三塁側が盛り上がるが、山縣有輔(早大)が盗塁を刺す。この2塁送球は見事だった。あれを見て惚れたスカウトがいるかもしれない。

試合が動いたのは4回裏。先頭の落合成紀(東海大JFE東日本)がヒットで出て、バントで送ったあと佐々木陽(法政大)が追い込まれながらも外角に食らいつきポテンヒットで1、3塁。四球で満塁となったあと2死となるが、山縣が四球を選び押し出しとなる。1-0。
さらに米田真幸(平成国際大)がレフトにタイムリーを放ち2−0、2塁走者も狙ったがレフトからの返球がよく本塁でタッチアウト。浦野から2点先行したのは大きい。
6回からはかずさは好投の山川を下げ、日本通運の鷲尾拓也(国学院大)につなぐ。
セガサミーは試合運びが全然うまくいかない。6回代わった鷲尾からランナーを出すも、盗塁スタートに失敗し2塁でつぶしたり、7回にはヒットで出るもバント失敗→さらに併殺。こういう、流れを相手に手渡ししてしまうような試合はたいていダメなのだが・・
7回、セガサミーは浦野をとうとうあきらめ、大山暁史(亜細亜大)を送る。この大山も僕が以前見てイイと思った人だ。かずさは5回以降はあまり見せ場がなかった気がする。

8回、セガサミーは代打がまたも決まらない。きょうは、やることなすこと全く決まらない。プロならおそらく「今日は流れのない日だ。また明日だな」と割り切ってしまうような試合展開だ。だがこれは都市対抗。野球の神様に本番で見放されると社会人の監督さんはつらい。
9回にかずさはようやく岡本健を出し1塁側が盛り上がるが、都市対抗初出場の彼はあきらかに緊張していた。あのコントロールのいい岡本がボールを連発させ、内野がなんとか落ち着かせようとする。僕もどうなるかと思ったが、左の代打を並べたセガサミーをなんとか抑えきった。


試合後のインタビューで、かずさの鈴木監督は「山川の好投は予想外でした」という答えて笑いを誘う。1塁スタンドではえらい人らしき人が「きょうはチャンスは1回しかないと思ってました」と言っていた。たしかに、拙攻続きの相手に対し、少ないチャンスを粘って引き寄せてかずさは勝った。都市対抗でかずさが勝ったのは新日鐵君津から改名した2003年以来だという。