せっかくのエレクトーンも／イースタン西武x横浜

西武 11 - 5 横浜
5/18 横須賀スタジアム　観衆780人
今年最初のプロ野球。
この日は各地でいろんなマイナー野球をやっていて、どこへ行くか迷った。神宮は六大学、ジャイアンツ球場では東京ガスx巨人とイースタンのダブルヘッダー、ハイクついでに伊勢原で首都大学2部を見るとか、温泉ついでに諏訪湖のほとりでBCリーグでもよかった。
でも今年はまだ一度も横須賀に行っていなかったので向かうことにした。年の初めのプロ野球はどうしても横浜にしたいというこだわりがいまだにある。

この日は横浜スタジアムの同じ時間に一軍の試合がある。だからそれほど混んでないだろうという読みで車で行ったが、思った通り駐車場は半分もいなかった。混んでいると入場待ちになることもある。
事前の告知で知っていたが、イベントがいくつかあって「エレクトーン演奏」「ベースボールカードの特売？」それと地元の地産地消の出店だった。出ていたのは3店舗くらいで、やきそば、大阪焼、たこ焼きなどそれほど目新しいものはない。やきそば300円を買って中にはいる。車で来たのでビールは断念。

試合前、横須賀在住で横浜ファンというエレクトーン（シンセサイザー）演奏家の方が演奏を披露してくれる。せっかく動画のリンク機能があるので貼ってみよう。
昔ながらの球場エレクトーンの音色と違いシンセのそれであり、メジャーの雰囲気とちょっと違ってた。試合前の演奏を終えた後はスタンド最上段に上がって、イニング間の演奏を担当。
スタメン発表で西武の先発が西口文也とあってスタンドは驚きをもって迎える。横浜は小林太志。他にも「一軍にいてくれないと困る人達」がこの試合には何人か出てる。

この西口という人を生で見たのは初めて。僕もテレビでじっくり見たことがなかったので覚えてなかったが、あれほど上体をひねって投げる投手だったかな。
西武には迫力ある外国人が2人出てる。ライアン・スピリーはロッキーズにいた元メジャーリーガー、アブナー・アブレイユはメジャー経験こそないが、見た目からして身体能力がかなり高そうな、育成契約の23歳ドミニカ人。
3回さっそくそのふたりが本領を発揮する。ランナー2，3塁からアブレイユが小林の初球を思い切り叩き、高いバウンドがサードの筒香の頭を越えて1−0。さらに4番に座ったスピリーが左中間に特大の場外ホームランで4点を先制する。
この回、先頭の美沢将が2塁打を放ったのだが、次の林崎遼に無死2塁からバントをさせずヒッティングをさせた（結果は三振）。ここのところ大学・社会人ばかり見ていたのでなんか新鮮だ。

横浜もすぐその裏西口を攻め、四球とヒットでランナーをためたあと、乙坂のセカンドゴロを処理をあせったか併殺に失敗し1点。さらに下園が二遊間を破って2点返す。いいゲームになるかな。
・・と思ったら小林が連打を食い出す。林崎、木村、アブレイユと3連打（アブレイユはあわやフェンスオーバー）をもらい、ここで降板。代わった林昌範も、右の代打を出されて押し出し四球、次の打者は打ち取るも一塁エラーと、流れが止まらず、5回で8−2となる。
西口もピリッとしてるわけではなく、乙坂、梶谷に連打を食らったりするのだが、この日は流れが完全に西武。
ルーキーの安部建輝（近大‐NTT西日本）、ちょっと期待して見たけれど、死球を与えたり、アブレイユに3安打目を与えたりと、企業チーム出身とは見えない不安定さに首をかしげた。ベンチから声が出てないせいか、社会人と雰囲気が違いとまどっている感じがする。西武の攻撃時は、球場全体がとにかく静かなのだ。
イニング間にはくだんのエレクトーンの演奏をしてくれるのだが、横浜がこの状態ではどうしてもかすんでしまう。こういう球場のイベントが映えるのは、やはりホームのチームがリードしているか、負けてても良いゲームをしているのが前提だと思う。

一塁側の外野方コンコースでは、ベースボールカードの即売会みたいなものをやっていた。僕は野球カードを集める趣味がないので眺めただけだったが、こういうのも、レアなカードなどは値段が高騰したりするんだろうか。
カードもいいのだけれど、この球場にはなぜかイースタンリーグの観戦ガイドが売ってない。僕としてはそっちを売ってほしかった。

6回裏に西口が退き、代わった宮田和希から筒香、赤堀大智（ルーキー：立正大‐セガサミー）がヒット、代打のつる岡がタイムリーを放つなど11−5まで追い上げるが、点が入ったのはここまで。あとは西武が細かくつないで逃げ切った。西武の最後に松下健太が出てきた。ちゃんと投げられるのを見て安心する。

今年初のプロ公式戦は物足りない試合になってしまったが、球場外の雰囲気が良かったのが救いか。特にルーキーの赤堀は、こんなにサインをする選手見たことないってくらいサインをしていたのが印象的。
次はもっと締まったゲームを見たい。