どうしたドラゴンズ/JABAベーブルース杯(その1)

JR東海 9 - 2 中日
5/4 岐阜長良川球場 観衆約500人(目測)


ふと思いたって三重県鈴鹿山脈に登ってみようと思ってでかけた。
山なら他にもあるのだが、遠出なので当然現地の野球を見たい。今やっているマイナー野球で、山が近いところということで、もっとも適当と思えたからだ。中京圏の山なら、社会人のベーブルース杯と組み合わせられる。本当はもっと休みが長ければ(そしてお金があれば)四国へ行きたかったのだけど。
4日の新幹線は意外と空いてて当日でも指定券が買えた。のぞみに乗って名古屋、それから岐阜に着いたのが11時前くらい。そこからバスに乗っていったのだが、どうも遠回りだったようで30分も乗ってしまう(循環バスで行くのは避けたほうがよい)。

岐阜メモリアルセンター北のバス停から歩いて長良川球場へ向かう。ここは立派な運動公園になっていて、球場自体も3万人収容の大規模なものだ。雰囲気や環境的にはハードオフ新潟長野オリンピックに似ているだろうか。
入場料は1000円と、2軍戦並みのお値段で、社会人では高いほう。ただ面白いのはドラゴンズファンクラブ会員は半額になるということ。中日のファンクラブの特典が社会人の大会にも及ぶというのは非常に興味深い。
中日がこの大会に参加するようになって5年くらいたつんだろうか。広島大会のカープとともに、もうすっかりおなじみになったようで、それがこのファンクラブ特典に結びついているのかもしれない。
スタンドへ入ると・・やはりけっこう入っている。少なくとも新潟大会よりずっと入ってる。それは中日のおかげだけでなく、地元の企業チームが多く参加しているせいもあるだろう(新潟大会は2チームぐらいしか地元が出てなかったし)。

JR東海の選手達を見ておやっと思う。上半分オレンジのユニフォームが、最近巨人が着用していたスペシャル?ユニフォームに近かったからだ。スタンドからも「巨人戦みたいだ」との声がする。写真はこれ
もっとも、袖が白くてビブスみたいに見えるあっちのユニよりましかもしれない。
さて試合。中日の先発マスクに杉山翔大(東聡工業‐早大)が出てて軽く興奮する。久しぶりだ。あと中日の若手で注目株の吉川大幾(PL学園)や高橋周平(東海大甲府)が出ている。JR東海の先発・菅野智也(東聡工業‐東京情報大)はドラフト候補で名前を見たことがあるが、杉山と同窓だとは知らなかった。
ゲームが始まると、JRが中日を押し気味に進める。中日の先発の西川健太郎(星稜)は直球に力があるように見えたが、どうもタイミングがみな同じに見える。打ちとってはいるのだがJRにいい当たりをされることが多い。これに対しJRの菅野は対照的にコントロールと変化球で勝負していて、きびしいコースにも決まっている。
杉山の本塁好ブロックもあって(判定は微妙だけど)1,2回は0点に抑えていたが3回にタイムリーでJRが先制する。さらにランナーを置いてレフト最前列に放り込まれ3-0となる。

中日も負けじと3回裏、杉山が初球をセンター前に運ぶと溝脇がバント狙いを途中でやめて三遊間に流す。その後重盗のおかげで併殺を免れたあと、育成選手の井藤真吾(中京大中京)が菅野の変化球をセンターへタイムリー。溝脇の足が速く、3-2と追い上げる。
この育成の井藤という選手はちょっと光るものがあった。この選手、入団当初は本契約で、のちに育成契約に格下げされたという。
・・・しかし、中日のいいところはここまでだった。
5回表、JRの井上が2球目をレフトに放り込んで4-2。
中日ベンチは西川をあきらめない。というか困難な相手で育てようというのかもしれない。そんな6回表、JRはヒット2本で1,3塁としたあとストレートを狙い打って二遊間を破り5点目。次打者が内野ゴロの間に6点目。それはいいのだがファーストとセカンドが同時に打球に向かい1塁ガラ空きでアウトが取れない。これにはスタンドもため息。

中日は西川をあきらめ、矢地健人(高岡第一‐高岡法科大)を投入。ちょっと落ち着いたかな、、と思っていたのだが、JRは逃さず二遊間を再び破り8点目。さらにまたも守備が乱れて9点目を献上。
中日ベンチは静まりかえっていた。
6回裏、中日は高橋周平がセンター前に弾き返すも、併殺でチャンスをつぶす。ぜんぜん、流れをつかめなかった。というか、流れを手放しっぱなしだった。


まさかの7回コールドゲームを見せられた。
関東からわざわざ見にきてこれか・・ちょっとこれは情けない。高卒の若手が企業チームに打たれるのは仕方ないけれど、守備が乱れすぎて点を献上するのではスタンドの中日ファンが泣く。
なんか、社会人のJR東海と比べて覇気が感じられないし、どうも「チーム」になっていない。ピンチになっても誰もマウンドに声をかけないし、凡退した打者が次打者にアドバイスの耳打ちをする場面もない。これでも、2年前は連覇したチームなのだが・・


終わってからさっさとスタンドを後にした。急いでいたのもあるが、どうもグラウンドの様子を見る気がしなかったし。
岐阜に戻り、続いて大垣に向かった。