東京六大学春季 早大x明大

明大 2 - 2 早大
4/28 明治神宮野球場 観衆15,000人


ゴールデンウィークの前半は遠出の予定もなく、まずは六大学へ。
前回書いたとおり、早稲田は高梨雄平(川越東)が日曜日に完全試合を決めた。たぶんこんどの日曜も高梨だろう。別に彼に合わせて行ったわけではなく、日曜は早稲田が第一試合だからだ。前日の土曜だと第二試合になり、席が埋まっているかもしれなかった。それと朝早い試合のほうが気持ちがいい。
例年だと「野球小僧」の世界野球選手名鑑を買ってシーズンインになるのだが、去年のあの分裂騒ぎのせいか、ことしはこの名鑑が発売されないようだ。実に残念。同じ編集者が出している「野球太郎」はプロ野球選手のみの名鑑しか出していない。
それなら、ベースボールマガジンが出している大学野球選手のムックを買えばいいかなと思ってたら、神宮の売店には神宮のガイドブックしか売っていなかった。これだと、神宮以外の大学野球が把握できないのに。

仕方なしに何も持たずにバックネット裏指定席1300円を払って入る。いつものことだが、指定席といってもよほどぎゅうぎゅうに混んでいなければみんな好き勝手に座ってしまっている。僕は一応キップ通りの席に座る。
早稲田は思ったとおり高梨、明治は関谷亮太(日大三)の先発。関谷という投手は去年も見ていたようだ。
2回の表、明治は岡大海倉敷商)がセンター越えの二塁打で出塁。ここで早稲田が補逸(いや暴投か?)したところですかさず三塁を狙うがタッチアウト。アウトになったがいいトライだった。
逆に早稲田はその裏、4番を張る中村奨吾(天理)が三遊間を破る。バントで送ったあと茂木栄五郎(桐蔭学園)がライトへクリーンヒット、7番に入っている高梨がセンターへ犠牲フライ。1-0。
その後盗塁から三遊間のヒットと早稲田はソツがなく攻撃するがこの回は1点とまり。
しかし3回表は、1死2塁から関谷にセンター左にタイムリーを打たれ同点とされる。このころから高梨はちょっととらえられ始める。この日は初回に四球を出したので、スタンドからは「まだノーヒットノーランがあるぞ」なんていう声が飛んだが、そんなのムリに決まってる。

4回表、高梨は死球2つとちょっとバタついてしまう。この回は球審のジャッジもはっきりしなかったりで、何か浮ついてしまいそうな場面だったが、捕手の土屋が2球ほどゆるいカーブのサインを出して落ち着かせていた。これが効果的だったようで、そのまま直球主体でいっていたらおそらく打たれていたと思う。
4回裏には関谷が中村に死球を与えちょっと熱くなりそうになる場面も。その後中村は2塁で刺されるが、5回表には関谷の打球を中村が飛びつき一塁に好返球、アウトとやり返す。一進一退の攻防でスタンドもため息と歓声の連続。
5回裏、関谷のボールが2四球と荒れだし1死1,2塁。ここで再び中村と対戦し粘って三遊間。タイミングは微妙だったがセーフ!2−1と均衡を破り、関谷はここで降板。
でもこの関谷という投手、気も強そうな上に駆け引きもうまく、僕はプロ向きじゃないかと見た。

均衡を破ったというのに、6回表に早稲田は暴投2つ重ねて2−2とされてしまう。記録は暴投だが、あれはちょっと高梨が気の毒かなと思う。できればブロックしてほしかった。
7回表途中で高梨は降板する。2失点もコントロールはいま一つ。岡村猛監督いわく「あれが本来の姿」らしい。
早稲田は中継ぎ陣が豊富で、去年活躍した吉永健太朗こそ出なかったが、内田→横山と右の速球派をつなぎ明治を無失点に抑える。特に横山貴明(聖光学院)は直球が低めに決まって、いい球を放ると思った。
明治は打線がこの日は全然で、早稲田のほうはランナーは出すが決め手がない。本塁憤死があったり、チャンスに小フライ・内野フライでつぶしたりで、一塁側はそのたびにため息をつかされた。最終回も3塁まで進めるが、三振→サードライナーで試合終了。


試合展開が一進一退なうえに、投手のテンポがやや遅くて、六大学にしてはちょっと長い試合になった。このあと僕は等々力球場へ向かうため、走って神宮を後にした。この日は野球観戦のハシゴである。