北関東観戦記〜熊谷から足利(〜藤岡へ行くはずだった)


4月も中旬が過ぎようというのに、ようやく今年最初の野球観戦となった。


しかしこの20日の週は土日とも天気が悪い。本当は泊りがけで大学、社会人、独立と3分野をのんびりまわろうと思っていたのだが、日曜が特に悪そうなので結局土曜日だけになった。最初は熊谷で大学野球を、次に足利で足利市長杯を、そして夜は藤岡市BCリーグのナイターを見ようという腹積もりだった。

最初に向かったのは熊谷運動公園にある市営球場。ここでは首都大学野球の2部リーグをやっていた。それほど興味のあるカードはなかったが、熊谷の球場に行ったことがなかったのでちらっと覗いてみた。
入り口に学生君が二人、机を前にして座っている。あれれ有料か?と思ったがパンフレットを売っているだけで、入場だけならタダ。ちなみに1部リーグは1000円する。
スタンドへ入ると、思ったよりも人がいる。といっても大部分は部員だが。あとは選手の家族や友人といった感じ。10時半からの第一試合は明星大と独協大の試合。三塁側の明星大のほうが部員の応援が多い。
どちらも初めて見る大学だが、明星大はユニフォームがカープみたいな赤で、大学野球では珍しいくらい派手だ。独協大はグレーと青でわりと普通な組み合わせ。
時間がなくて本当に「覗いただけ」だった(2イニングだけ)。両チームともベンチから物凄く声が出ていた。あと、明星大の左投手が上体を大きくひねるフォームで印象的だった。

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さて熊谷から国道を北上し、太田運動公園の球場を見つつ車を走らせ足利へ向かう。なんだか毎年恒例になってしまった足利市長杯観戦。空は今にも雨が降りだしそうだが何とか持っている。とにかく寒い。

今年最初の足利球場に着いて正面のボードを見ると、所沢が伊勢崎を2桁得点でコールド勝ちしている。どうした伊勢崎硬建・・と思いつつ、外からチラッとスコアを覗いたらJR水戸がマルユウを9−3とリードしている。2試合続けてコールドかと思って急いで球場へ入る。
JR水戸というと、以前は全足利もだいぶ苦しめられたチームで、一度見てみたかったのだがなかなか機会がなかった。JRの社内クラブであり、新潟、盛岡、秋田、千葉と各地にあるがそのうちのひとつだ。ユニフォームは深緑と白の組み合わせで、本社チームと非常によく似ている。
でスタンドに入ると、マルユウBC湘南が1点返し、これで9回まで見られるな〜と思ってのんびり見ていた。その後のスコアがこれ。

なんなんだこれは?
「ストライクを放るのってこんなに大変なんだ」と野球素人の僕は思った。8回の表に投手が代わったのだが全然ストライクが入らず、その後あわてて緊急登板した投手もまた四球の連続で、試合にならなくなってしまった。たぶん、非常に寒くてブルペンで肩が全くできていないまま登板させられてしまったんじゃなかろうか。
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第3試合の全足利の相手は日本ウェルネススポーツ専門学校。ここも毎年コンスタントに出場している気がする。
全足利の先発は川口拓巳(栃木農)、ウェルネス田中優也(矢板中央)とどちらも栃木の高校出身。試合は二人の好投が中盤まで続く。前の2試合が大量点のコールドだったので余計に締まって見えた。

川口は何回か見ているけれど、この日が一番良かった。直球に力があり、ウェルネスの打者は押されてファイルが目立ったし、スライダーもとても切れているように見えた。それと、テンポがとても良い感じ。
常にストライク先行の川口に対し、ウェルネスの田中はボールが先行してしまうが、絞りきれないのか打ちあぐねてしまう。
前の試合は50人くらいだったスタンドは、足利の試合が近づくにつれわらわらと増えだして結局200人弱くらいになった。となるとやっぱりこの天気は残念だ。天気予報によると2月並みの寒さになったらしく、週末の娯楽になるにはちょっと寒すぎた。暖かければたぶんもっと来ていたんじゃないかと思う。
同点となっていた8回、足利は増淵匡(作新学院‐大東文化大)が3塁打を放つも、返球の中継がまずく、そのままホームへ還って2-1とし試合を決めた。最後はエースの庭月野がまるで相手にしない圧巻のピッチング。あまりランナーの出ない試合で盛り上がりに欠けたが、地元のファンは満足だっただろう。
改めて球場前のボードを見たが、ここのところ出場チームが変わってない気がする。できれば企業チームかNPBのファームを呼べないかな・・と思う。


試合が終わったとたんに雨が降り出してきた。本当はこの後、藤岡市で群馬と石川の試合を見たかったのだが、雨と寒さで北関東野球紀行は途中でお開きにした。早く暖かいスタンドで試合が見たい。