関東連盟クラブ選手権

決勝 千葉熱血MAKING 2 - 8 全足利クラブ
10/21 大宮公園野球場 観衆約60人(目測)


関東のクラブチームが見られる最後の公式戦・関東連盟クラブ選手権に今年も行ってきた。一昨年から足利→日立と持ちまわって、再び埼玉の大宮に戻ってきた。ただし今年は浦和も使用したもよう。来年はもっと南の方、千葉の天台か府中、保土ヶ谷などを使ってほしいと思う。
この大会の注目度が低いのは例年と変わらずで、観客は数えてもやはり100人にまったく届かないのであった。おとなりの競輪場にはわんさか人がいたのだが・・
用事のついでに行ったので、球場に入ったのは第2試合の後半から。全足利は2点先制するも、その後都幾川倶楽部の平塚という投手に苦しむ。90km台のスローカーブと120km台のストレートの組み合わせでタイミングを取らせず、9回に都幾川が2-2の同点に追いつき、タイブレークへ。都幾川はクリーンアップが2人凡退させられ、その裏にサヨナラデッドボールというあっけない終わり方で足利の勝ち。いいピッチングをしてたのだが。

球場はずれでアメリカンドッグを食い、再び戻ってから右翼席の外野へ行ってみる。急すぎてちょっと入れそうになかった芝生席に、ちょっとしたベンチができており、なかなかよく見えそうな外野席になった。角度が急なのがかえって見やすく、観戦に好都合になったようだが、ここに入れるのはおそらく一軍の西武戦と高校野球決勝くらいだろう。
2試合目の決勝は千葉熱血MAKINGと全足利の組み合わせ。千葉を見るのは保土ヶ谷の東日本クラブカップに続いて2回目だ。足利の先発はエース庭月野(関東学園大)で、これが楽しみのひとつだった。
1回裏、全足利は吉田真史が初球をいきなりヒット。そのランナーを生かして足利が1点を先制。
2回に庭月野のバント処理ミスからバットを折られながらのタイムリーが飛び出し、千葉が2点を入れ逆転するが、3回にまたも吉田がヒットで出塁し、ここから四球、エラーで満塁とした後タイムリー、野選で再逆転。吉田のロッテ時代は印象に残らなかったが、足利に来てすっかりイメージは安打製造器になった気がする。特にクラブチーム相手なら苦もなく打ち返す場面ばかり見てきた。彼がここへ来たのは正解だったと言えよう。

ガラガラの大宮公園はやっぱり寂しいもので、内野スタンドの17000人収容が泣く。その100人足らずの観客の中には昼寝目的が約4人、ホームレスのおじさん1人を含み(笑)、これもまた哀愁を誘う。等々力や足利といった2000人規模のスタンドなら多少はガラガラ感が減ったかもしれない。いや、あんまり変わらないか。
しかし、この日の60人くらいの観客はちょっと得をしたかもしれない。タダで見るクラブチームの試合には似つかわしくない投球をたくさん見られたのだから。
バックネット裏でクラブチームを見慣れた人達数人が「うわーっ」「こりゃ打てないよ」と声を上げる。全足利の庭月野は2回に2点を取られるも、その後はどんどん調子を上げ、140km台の投球を連発するようになった。大宮公園のスピードガンがどんな精度なのかわからないが、クラブ野球のレベルでは記憶にない数字だ。それと、おそらくスライダーと思われるがキレがけっこうすごく、パスボールしそうにないコースをキャッチャーが後ろに逸らしていた。

全足利は中盤から追加点を重ねる。7回には一澤孝一(作新学院大)がレフトスタンドに放り込んだり(両翼99mでフェンスの高い大宮で放り込むのもけっこうすごい)したが、それよりも千葉はエラーが多すぎて(6失策)、投手が可哀想になった。保土ヶ谷で見たときはそんなことなかったのだが・・


コールドにはならなかったが8-2にまでリードは広がり、全足利が2大会連続の優勝を果たした。今の状態だと、関東のクラブに敵がいない感じがする。今大会は所沢と茨城GGが出ていないのでそれはちょっと物足りなかった。
8回表、庭月野が千葉の4番兼監督・河野和洋を相手にインコースのストレート144kmで見逃し三振を奪ったのを見て唸った。この投手、もっと上のレベルで見たい。北関東の企業相手の試合も見てみたいが、今週木曜日にどこかへ引っかからないか。