全日本クラブ選手権2日目

富山ベースボールクラブ 6 - 3 浜松ケイスポーツBC
水沢駒形野球倶楽部 1 - 2 全足利クラブ
9/8 西武ドーム 観衆約300人(散っていてわかりづらい なんとなく目視で)

3年ぶりにやってきた西武球場前駅は、土曜日なのに閑散としていた。下の写真がそれ。本当に駅のまわりは数人しか人影がなかったし、1件だけコンビニがあったほかは、売店も開いて無い。ある意味貴重な光景かも。

今年はクラブ選手権を見に西武ドームへ来た。去年は大田スタジアムしか行かなかったし、2年前のクラブ選手権は全足利が平日に負けたので、行っていない。
電車で行く途中、ライオンズの帽子を被った少年2人組を見かけたが、今日はライオンズの試合はやってない。練習でも見に行くのか?しかし彼らはドームに入っていった。よく知ってるなあ。

この日は1回戦4試合で、いついってもよかったが、着いたのは3時近く。富山ベースボールクラブと浜松ケイスポーツの試合中だ。いつものクラブ選手権と同じくガッラガラの球場へ入っていく。
浜松は初めて見たが、三塁側スタンドにけっこう応援がいる。100人近くいるだろうか。数なら富山の応援を圧倒している。
場内の売店はひとつもあいてない。スタンド内に降りていくとパンフレット(500円)を売っていて、その近くにペットボトルの飲み物を売っていたがわずか3種類でビールは無し、食べ物も無し。以前はあったのに。コンビニで食糧調達しなかったのを後悔した。


浜松ー富山の試合は、浜松がずっとリードしていたが、3-1の9回に富山が内野安打を皮切りに、ヒット、犠牲フライで同点に追いつくという脅威の粘り。その裏の浜松は2死満塁までいくも外野フライにおわる。10回は1死満塁からのタイブレーク
富山の攻撃は先頭打者がショートゴロゲッツーかと思われたが、浜松の内野が1塁悪送球。さらにレフトオーバーのヒットと畳み掛けて富山が3点をとる。
だが浜松も、富山のセカンドがエラーしアウトがとれず、犠牲フライもあって1点差にせまる。しかし最後はライトフライで試合終了。いい試合だった。タイブレークって、本当に緊張するんだな。
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全足利vs水沢駒形の試合は延びて5時半くらいから始まった。

水沢駒形の応援団、数が少ないが電子音の応援歌をスピーカーで流しており、これがやたらでかい。これに対し全足利は都市対抗野球のときより数は多い気がする。いつもの八木節で応援。
全足利の先発は予想通り、エースの庭月野隼。その庭月野、初回から絶好調で、三振をやたら奪っていく。「今日の庭月野はすごいな」と、3回まで僕はそう思って見ていた。
西武ドームのバックネット裏席は豪華で、椅子はプラ製ではなく、ソファみたいなもの。でそのソファに座っていた僕の前に、あるNPB球団のスカウトがいるのを発見した(手元に、その球団の手帳が置いてあるのを見た)。庭月野を見つめている。「いいね」 「クラブチームの投手だぜ?」 などと言い、面白い存在だと言いつつスピードガンを持ってちゃんと見始めた。会話を聞いたら144kmだという。それ以外にも、電源を確保しながらビデオを廻している中年男性がいる。これもスカウトのにおいがする。
「いいとこ見せろ」と思いながら見ていたが、庭月野は4回に突然崩れだす。連打と四球、さらにヒットで1点先制される。それまで、本当にいい出来だったのに。
6回にも満塁までいくが、素晴らしいコースに決めて三振。後でJABAのサイトを見たら、6回投げて13奪三振だという。あの4回は本当に惜しかった。

水沢駒形の先発・千葉康司(一関学院高−富士大)は球が荒れてて安定しないものの、狙い球が絞れないのか全足利の打撃は全然で、続く馬場敏次(陸前高田市の高田クラブから移籍してきたという)に対しても全くいいところがなかった。元千葉ロッテの吉田真史こそ初回から猛打賞だったが、得点につながらず、7回を終えたところで僕はこの試合は水沢駒形のものだと思った。
しかし、、野球って流れのスポーツだ。もう何年も見ていてわかっているはずなのに。
8回裏、水沢の選手が足を痛めたらしくなかなかベンチから出てこない。けっこう長い時間治療してて、この間が間延びしてしまった。どうも、これで流れがおかしくなったらしい。
2死から悪送球もあってランナーが出る。そこから、今までなかなか出なかったヒットがポテンヒットの形で落ち、1,3塁となり、バッターは金田克彦(国学院栃木‐仙台大)。足利の応援団の声援がすごい。

思い切り振りぬいた打球は左中間の間を抜け、1塁から一気にホームに還り逆転。こんなことがあるんだ・・
水沢の外野手は前進守備だったと思う。その間を思い切り振りぬいて試合を決めた一打。これって、2010年の日本シリーズ岡田幸文が試合を決めた一打と同じだ。いやぁ、興奮しました。2試合続けての逆転劇なんて、これぞクラブ選手権。


野球選手(いや、スポーツ選手全般)を改めて尊敬してしまう。試合は最後の最後まであきらめてはいけない。たぶんそれは人生も同じなんだろうな、きっと。そう思いつつドームを後にした。