北海道日本ハム x ヤクルト@イースタンリーグ戸田

北海道日本ハム 1 - 3 ヤクルト
8/11 ヤクルト戸田球場 観衆300人(公式ではそう書いてあるが、絶対500人はいたと思う)

早稲田大の斎藤佑樹が六大学の優勝決定戦で勝ったのは2年前の11月。そのとき神宮で見てから2年弱、久しぶりに彼を見に行く機会が訪れた。
NPBに入ってずっと1軍だったのが、調子を落として2軍に落ちていたためだ。普段は1軍でしかも札幌で投げているから、見る機会はない。久しぶりに見る後輩は変わっただろうか。
ヤクルト戸田球場のある「道満・彩湖グリーンパーク」の駐車場は戸田球場のほぼ隣りにある。混んでいるかと思ったら半分も停まっていなかった。なんだ、そんなに客も来ないのかな、と思っていたが、試合が近づくにつれ続々と人がやってきた。

試合前にキャッチボールをしている相手は、早稲田の後輩といってもソフトボール部だった大嶋匠新島学園高)。大島はまだ野球修行中の身だが、ときどきマスクは被っているようだ。
対するヤクルトは先発が徳山武陽(三田学園高‐立命館大)という育成のピッチャー。この他、飯原誉士武内晋一といった一軍経験者がクリーンアップにいる。
立ち上がり、1回裏に斎藤は2人を簡単に凡退させるも、飯原に四球。4番の武内には丁寧に投げている印象があったが、2ストライクを取ったあとカーブをとらえられヒット。さらに高井雄平(東北高)にセンター前に運ばれ2-0とされネット裏のヤクルトファンが沸く。そういや武内は早稲田の先輩だ。
ネット裏にはやたらしゃべる2人組がいて、まるで漫才のようなやりとりをしつつ、ラジオの中継みたいなしゃべりをしている。前にはモバイルが置いてあったのだが、もしかしたらustreamで中継をしているのだろうか?まわりで反応してくれるファンもいたので、ハムの2軍ファンの中ではおなじみなのかも。

試合が始まってからも人は増え、ネット裏は結構な人出で、体を伸ばして人ごみの間からでないと見えないかんじ。神宮でおっかけしてたようなおば様方もちょくちょく見かける。やっぱり札幌は遠いですからね。
ヤクルトの先発・徳山は立ち上がりからとても安定している。この投手は関西学生リーグ出身で最優秀投手賞の経験もあるのに育成扱いとは意外な感じだ。経験は豊富と見え高卒の2軍選手とは違う。ストレートはたぶん140くらいかなと思ったが、日ハムはとらえられない。
斎藤のほうは2回以降はよくなった。ネット裏の中継?の人が「ノーワインドアップの時はいい斎藤」といっていた通り、ランナーがいない時はいいのだが。ちなみに、NPBに入ってからフォームの件でいろいろ言われたらしいが、僕の見た限り神宮のときからそんなに変わってないみたいだった。試行錯誤しているのかもしれない。

3回を終わって、三塁側の土手に向かう。この日は午後から天気が荒れると予報があったので、油断して日焼け止めを塗ってこなかったのだが、なんだか雲間から太陽が出ている。だから暑い。土手なので下がコンクリートのスタンドより照り返しが少なくて助かった。もっとも、以前来たときから草刈をやっていないせいか、草ボウボウである。僕はたくさんのギャラリーが集まる土手の草むらに腰をおろして見ていた。
草むらにはアザミの一種のピンク色の花がさかんに咲いていて、これをバックに写真を撮ってみる。しかし、ここの土手はやっぱりちょっと遠いな。のんびりしていていいのだが、ちょっと物足りなくなってきて、ネット裏に戻ってしまった。
5回表まで2-0のまま進んだが、その裏、斎藤がまた四球で先頭を出す。続いてショートへの難しい打球で1,2塁とされると、野口祥順のバントは斎藤の真正面に。ここでなぜか「ファースト!」の指示で1死2,3塁となってしまう。これがもとで水田の内野ゴロの間に3-0となった。続いて飯原を出すも、武内の打席では気合を入れなおしてショートゴロに打ってとる。斎藤はこの回で終わりだと思っていたが、6回も投げた。先頭をショートのエラーで出すもあとは凡退。6回3失点という成績だが、1軍へ追試が必要かどうか微妙なところだと思った。4連続三振もあったが、四球でランナーを出してからが良くない。

7回、日本ハムはベテランの木田優夫を出してくる。ピッチャー強襲のライナーを取るなど元気はまだあり無難に抑え、8回は大塚豊へ。大塚も外野フライ3つで片付ける。
8回までハム打線を抑えてきた徳山、最終回まで来たが四球とヒットでここへ来て1死満塁としてしまう。7番・浅沼を併殺に取れるかと思ったが一塁間に合わず、ホームインで3-1となってしまい完封を逃した。
斎藤を直に見ることが目的だったが、今日の収穫は徳山。全く知らなかった育成選手だが、いい投手だ。今季は9試合を投げ4勝1敗、34イニングを投げ防御率2.34だという。今年はもう支配下登録ができないはずなので来季早々にも脱・育成を果たしてやりたい。


試合後はたくさんのファンが日ハムの出待ちをしていた。すると今日一回だけ打席に立ち、1イニングマスクを被った大嶋が自販機に出てくる。彼がまた黒い。サングラス姿で出てきたので、なんか助っ人の黒人選手みたいだった。