全日本クラブ選手権北関東予選

茨城ゴールデンゴールズ 1 - 5 全足利クラブ
7/28 足利市硬式野球場 観衆約250人(目測)

猛暑で有名な地点は各地にあると思うけど、関東で有名なのは、埼玉の熊谷、群馬の館林、前橋あたりだろうか。
だから当然、栃木の足利も暑いのはわかっている。足利駅に降りた僕はバス乗り場を見たが、40分も待つらしい。「行ってしまおう」と歩きだした僕は、球場についたころに思い切り後悔した。暑すぎる。
ヘロヘロになって球場に着くと、伊勢崎硬健と全足利の1回戦の後半だった。足利は2番手投手が良く、なんとか逃げ切った。屋根下でもまだ汗が噴いて出てくる。

なんでこんな思いをしてまで行くのかというと、全足利と茨城GGの対戦が見られると思ったからだ。ずいぶん前に親善試合を見たきりで、あとはみんな平日対戦だった。できれば西武ドームの本戦で見たかったのに。
欽ちゃんのいなくなったGGは酒井忠晴福井敬治などの元NPB組が抜けても豪打は相変わらずで、茨城予選でしばしばコールド勝ちを収めている。乗せると恐いチーム。僕はGGをそういうチームだと思っている。
先発は、全足利がこの前も見た圷辰成(仙台大)、GGが青島悠介(筑波大)。GGの青島は学歴欄に大卒とあるが年齢は二十歳。現役の学生のようだ。
試合は1回にいきなり動く。足利がヒットで一塁に出たあと、次の投ゴロをいきなり一塁悪送球。一気に三塁を駆け抜け本塁を突いてしまった。1-0。
3回にはGGは二塁失策でランナーを出したあと、続いてバントを悪送球、さらには四球で満塁とし、打席は全足利の5番・篠崎直樹(桐生一‐明治大)。甲子園のバックスクリーンに放り込んだことがあるという篠崎の打球は強烈で、一塁線ギリギリを通過する走者一掃の三塁打となった。
4回以降、GGの青島は立ち直り抑えていくようになったので、序盤の自らのエラーとバックの守備の乱れは惜しまれる。
一方全足利の圷は序盤から毎回ランナーを出すものの、粘りの投球でなかなかGGに隙を与えないように見えた。併殺が序盤で3つほどあったろうか。青島の投球がちょっと荒れ気味で、死球も3つあったのと対照的に、制球が良くて不安が少なかった。GGって打ち出すと畳み掛けてくるのがと恐いと思って見ていたが、この日は連打される気がしなかった。
その後、GGのほうも守備が落ち着いてきて、試合は膠着状態になる。とくに三塁手はどちらもうまいと思った。6回裏くらいから空の雲行きがあやしくなる。しかしやっぱり暑い。
7回表、GGは一塁にランナーを置いて右中間にタイムリーで4-1。一塁側の応援団が盛り上がってきたが、走塁死と内野フライ2つで流れが切れてしまう。
おまけにその裏、2死三塁から足利が打ち上げた平凡なフライをなんとライトがポトリと落とすエラー。これはいけない。自分から流れを渡してしまっている。これではちょっと・・・


結局最後まで崩れなかった圷が抑え切り、全足利が2年ぶりのクラブ選手権を決めた。一方のGGは、本当に悔しそうだった。
締まった試合とはやや遠かったが、それでも見ていてとても楽しめた。たぶんそれは、一塁側のGGの応援団のおかげでもある。稲敷市から来た応援団は40人くらいだったろうか、とても熱心で感心した。特に農家のおばちゃん(?)がえらい元気で、「あれだけ元気いいと爽やかだわ(笑)」とまわりで話していた。欽ちゃんがいなくなってどうなるかなと思ったが、応援が残ってくれていて嬉しくなった。
地元の足利への応援もたくさんあったので、雰囲気はちょっとBCリーグのそれを思わせた。クラブ同士の試合ではほとんど見られない光景だが、本来都市対抗野球ってこういうものだと思う。