東芝 x 三菱重工横浜@都市対抗西関東予選

東芝 2 - 1 三菱重工横浜
6/2 横浜スタジアム 観衆約4,000人(目測)
この日の朝BSでレイズの試合を見て、松井秀喜が初回に元中日のチェンから右翼に完璧な当たりを放り込むのを見た。3打席しかなかったが、極端なシフトを敷かれてセンター返しを取られたり、流し打ちが後一歩でスタンドインだったりして、状態は良いようだ。それを見届けて家を出た。


去年は全然行かなかった横浜スタジアムに久々に着くと、球場前で開港記念バザーという催し物がやっていてけっこう盛り上がっていた。ここで僕は「お好みたい焼き」なるものを買い球場に入る。ソースがもうちょいあるとよかったがまあまあ美味い。
今年から都市対抗の神奈川に山梨県が加わり「西関東」として予選を戦った。山梨はクラブチームしかないので、予想通り企業3チームの争いとなりこの日は第一代表決定戦。重工の先発は誰かと思ったらやはり、亀川裕之(広島商‐法政大)か。重工の重要な試合はいつもこの人だ。東芝は2010年の橋戸賞、藤田卓史(沖学園高−九州共立大)と、アラサーのベテラン同士の試合だ。
1回表に亀川が四球を続けただけで、あとは2人とも不安なく試合を進めていく。亀川はストライク先行、藤田はボールが先行するも、どちらも巧みな投球でかわしていく。試合が動いたのは3回裏、重工が坂上真世(金沢高‐専修大)がフェンス直撃の二塁打を放ち、1-0と先制。
亀川はスライダーが良し。藤田はボールがよく動いており、ボール先行でも捕らえられない。時々どちらもランナーは出すが後続が続かず、じれる展開だ。特に東芝は打線が元気ない。
デーゲームの神奈川予選は久しぶりだが、東芝の応援の多さが目に付いた。今まで応援と言えば三菱重工の熱心さが記憶に残っていたので、この日は東芝の方が多いのは意外だった。でもやっぱり神奈川予選は熱いね。神奈川と北関東以外の予選に行ったことがないので他の地区の様子がわからないが、神奈川はスタンドが熱い。今度東京でも行ってみようか。
7回表、東芝は代打に平田ブルーノマサキ(八王子高‐亜大)を送ると、亀川のストライク球を迷わずフルスイング。打球はレフトスタンドへ。
この、迷わずというのが大事だったと思う。この日の東芝打線は亀川の球を見にいってしまっていて、ストライク先行を許していたところ、途中出場でイメージがなかったのだろう。

その裏、重工は一塁を陥れ、さらにバント2回失敗も3回目で成功し二塁。バントを多用した細かい野球で狙いに行くが、東芝は藤田から木戸一雄(桐陽高‐東北福祉大)にスイッチし、併殺に打ち取られる。
1-1のまま9回に進み、重工は亀川から鶴田祥平(鳥栖高‐日体大)へ。コントロールが良い。ここからどちらも凡退を繰り返すようになった。決め手がなく延長戦へ。
延長と言えば、あの2009年日産最後の年の神奈川予選。日産と重工の引き分け再試合→再び延長決着という壮絶な試合を思い出す。あのときは2試合連続で仕事帰りに浜スタに行ったっけ。
でもピンチ、チャンスの連続だったあの年と違い、展開が淡白というか、投手がどちらも良くて、四球、ポテンヒット、バントといった細かい野球でじりじりチャンスを伺うといった感じだ。特に東芝が11回裏、木戸から新垣勇人(国士舘高‐横浜商科大)まで投入してからは、重工は攻略できない。新垣はヒジを上げたフォームから146kの速球を投げ込む。いいピッチャーだ。
12回、13回、14回・・見ている僕もまわりも疲れてきてしまった。劇的な場面が少ないと見ている方も辛抱を強いられる。だから、ベンチはもっともっと疲れてるだろうな・・


16回表、鶴田は四球とヒットで二死ながら一、三塁とされ、次打者を迎える。セットポジションから投げた球は、、あれ? 球は?
三塁ベンチから選手がいっせいに出てきてアピールする。球審は大きく手を振って「ボーク」のコール。三塁スタンドが大歓声。三塁走者が還って2-1・・・
足に疲れを抱えていた鶴田、どうも足をひっかけてしまい投球できなかったらしい。なんてこった。こういう試合はミスやアクシデントで決まることは多いけれど、ボークで決着とは。
重工目線で見ていた僕は、延長16回の攻防でドッと疲れてしまった。第二代表決定戦は翌日。この疲れが選手に残らければいいなと思い浜スタを後にした。

これは試合開始前にやってきた毎日新聞のヘリ。始球式のボールと社長のメッセージを届けに来た。ヘリから落としたボールをとろうとしてお偉いさんが転んでしまいスタンドは大盛り上がり。