全日本クラブ選手権@大田

2回戦 関西メディカルスポーツ学院 0 - 2 横浜金港クラブ
準決勝 新日鐵大分BC 5 - 0 横浜金港クラブ
9/11 大田スタジアム 観衆約100人(目測)

今年のクラブ選手権は首都圏開催にもかかわらず、西武ドームだけでなく大田スタジアムも併用した。節電のため夜間照明を使わないためだという。ずいぶん前にアイランドリーグとNPBのフューチャーズの交流戦を見に行って以来の大田スタジアム
この日は第1試合が2回戦で、勝った方がダブルヘッダーで準決勝に進む。横浜金港に対するのは初出場の関西メディカルスポーツ学院というチーム。トータル阪神やNOMOにも勝って進出してきたチームで、かなり難敵になるんじゃなかろうかと思っていた。
2回戦はすでに始まっておりすでに2回。ちょうどランナー1、3塁のチャンスで40代の4割バッター・金港の露木さんが見逃し三振に倒れたところだった。空模様は複雑で、行く途中では雨にも降られたが、この試合も途中降られるだろうなと思っていた。
試合はお互い点の取らない展開が続く。3回裏に金港が無死1、3塁のチャンスを得て、犠牲フライで先制。しかしこの1点だけ。以後6回までゼロ行進。
横浜金港の先発は高塩将樹(藤沢翔稜高−神奈川大)という選手。最速は130km台前半くらい。どうもボールが先行しがちで、四球が多かった。6回表にはバント処理を2回誤ってしまい、無死満塁のピンチに。しかしここで開き直って三振。続いてスクイズを見破り、ウエストして3塁走者アウト。続いてまた三振。この6回のピンチ脱出ぶりは見事だった。
ボールが先行しがちだったのだが、関西の選手はまともにとらえられず、ファイルを繰り返したあげく三振もしくはゴロというケースが多かった。狙い球が絞りきれなかったのだろうか。

6回を終えたときは「ノーヒットだなー」と軽く考えていたのだが終盤になってもヒットは出ず、あれ?という気がしてきた。僕の観戦人生の中でノーヒッターを見た経験はない。「まさか、そのうち打たれるよね」と思っていたまま9回に。なんか自分のことでもないのに緊張してきた。
高塩投手は9回最後の打者を三振に取り、試合終了。僕が生で初めて見たノーヒットノーランは、クラブ選手権史上初のノーヒットノーランというおまけつきだった。この高塩投手、高校を卒業後は野球から離れ、3年ほどブランクがあって再びボールを握りだしたというから驚きだ。


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第2試合はそのまま金港が準決勝に挑む。普段の社会人の試合より時間がかなり空いたので、コンコースにある売店で昼飯を買う。ここはカレーや焼そば、豚汁、ホットドッグなどがあるが混んでいて、20分以上待たされてしまった。ここの運動公園では唯一食糧が売っているところと思われるので、球場で試合がない時でも開いているかもしれない(未確認)。
準決勝は九州の新日鐵大分ベースボールクラブ。企業チームから転じたクラブだが、大分からわざわざ応援団が来ており、見たところ50人くらいはいるだろうか。マイクや太鼓を持ち込んだりして試合前から賑やかだ。ここは以前全足利との試合を西武ドームで見たことがある。そのときに応援団がいたかどうか記憶していない。
横浜金港は1回、大分のなんでもない外野フライをエラーし、3塁まで進められたのちタイムリーで1点失う。大分の先発は白石という選手で、プロフィールを見ると39歳のベテラン選手。マウンド上でのたたずまいを見ると、長年企業チームでレギュラーをやっていたような雰囲気がよく出ている。これはクラブチームの投手とは見分けがつく。細かい技術じゃなく、たたずまいが。

それから、内野の守備は全般的に非常に安定していたのが印象的だった。送球ひとつ見ても質が違うのがわかり、これは普段の練習環境がかなり充実しているなと思わせた。
大分の応援団は新日鐵の関連会社の皆さんのようで、「○○物流」とか会社名をよく口にしている。この団長さんのMC?がおかしくて、選手に向かってマイクで「○○ー!声出てないぞー」「朝飯食うたんかー?」とヤジっているのがおかしい(笑)
雰囲気的には、かずさマジックのそれをだいぶ小さくしたような感じがする。新日鐵の各工場のチームは、広域複合企業チームになったり普通のクラブチームになったり形態は様々に変わったが、釜石や八幡みたいに消滅したところを除けばチームは残っている。それがこうしてちゃんと応援してもらっているのを見るのはなんか嬉しい。

大分は5回、金港の押し出し四球で2点目、さらにヒットで3点目と着実に加点。金港は4回くらいに一度連打があったくらいで、攻撃が続かない。
8回にも大分が併殺未完成の間に1点を追加し5-0。今日の白石の出来からしてほぼ試合が決まりかなと思った。結局このまま9回も終了。
同じクラブチームという土俵でも、全体的なレベルで大分のほうが一段上かなという印象を持った。特に守備は企業チームと遜色ないと感じたゲームだった。ひょっとしたら、大分への支援が以前より厚くなっているのだろうか?


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クラブ選手権の決勝は大和高田クラブと新日鐵大分との対戦となり、大和高田が接戦を制した。都市対抗や日本選手権に出るなどクラブチームでは最強のチームのひとつだったが、なぜか決勝ではなかなか勝てなかった。2004年に全足利に逆転負けを喫してから決勝で4連敗。今回、ようやく勝つことができた。
大和高田の皆さん、おめでとうございます。
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