ウエスタンリーグ　広島 x 中日 - マイナー野球を愛する私

広島 3 - 4x 中日
8/5 ナゴヤ球場　観衆1,146人

今月初旬に短い夏休みをもらった。
今年は天気が安定せず、本当は登山のついでに北陸か信越でBCリーグを見ようと思っていたのだが、やめてしまい、名古屋近辺を観光でうろうろすることに。
そのついでに行ってきた。マイナー野球観戦で初めてのウエスタンリーグである。

愛知県もやっぱりすんごく暑く、フルで1試合見るのは無理だろうと思ったので、試合中盤にスタジアムに潜りこもうと時間を合わせていった。名古屋駅隣りの尾頭橋という駅で降り、静かな住宅地を歩いていく。この日行くナゴヤ球場。かつての中日の本拠地だが、生まれて初めてやってきた。しかし本当にここが本拠地の最寄駅だったんだろうかと思うくらい、静かな駅である。もっとも、かつてはナゴヤ球場前という別の駅もあったみたいだが。
やがてドラゴンズの大きな室内練習場があり、わきへ回ると入口があった。最近まで改修工事を受けていた球場は見た目もきれいだ。最初球場へ入ろうとしてキップ売り場を聞くと、入口のすぐわきですよと言われる。

入口でチケットを買おうとすると、小学生の男の子が財布から小銭をたくさん出してて、やっと300円出して買っている。そうだ、もう夏休みなんだった。近所の子だろうか。近所で300円でプロ野球が見られるなんて羨ましすぎる。
中へ入ると売店がある。買わなかったんでよく見なかったが、ジャイアンツ球場と同じような感じか。建物の中もきれいだ。
で、スタジアムに入って驚いた。平日の真昼間だというのにたくさん人がいる。夏休みの子供だけじゃない。世の中すべて土日が休日というわけでないのだが、閑散としているだろうという予想は裏切られた。

試合はすでに5回の裏。1-1でランナーが3塁におり、広島の小松が押し出しの四球を与えいったん逆転を許す。広島、この回で小松を下ろし弦本へ。
ウエスタンの選手はほとんどなじみがない。中日は何人か名前を知っていたが、広島はスコアボードを見ても一人もわからなかった。いかに普段、西日本へ行っていないか実感する。なかなか用事がないからなぁ。
6回表、安部が2塁打→バントで3塁へ→叩きつけたっぽい打球のあいだにホームインで同点。その裏、中日の攻撃中に敬遠策が出る。「2軍の試合でそういうのやめよーよ！」と一塁スタンドからヤジ。たしかにファームではあまり見ないかも。
一塁側は赤いキャップを被った広島ファンも大勢いる。イースタンだと、ホームとビジターの応援の差というのが結構大きい気がするが（例外がアウェイでのシーレックス）、ここはそこまで差が見られない。広島ファンが各地にいるからなのか、ウエスタンはどこもこうなのか、わからない。

一塁側スタンドを見ると、下の方はほぼグラウンドレベルまで下がっており、三塁側とは非対称になっている。一番下まで降りるとブルペンが目の前で、なんだかエキサイトシートみたいな迫力がある。ブルペンの投手はやりにくいだろうけど。見ていて楽しい席だ。
7回表、広島は2塁への悪送球の間に3塁へ進め、一・二塁間を破って均衡を破る。さらにランナーがホームへ強行するもタッチアウト。広島のベンチは猛抗議。なんか、敬遠策とか猛抗議とか、ウエスタンの試合は熱い？優勝争いの時期でもないのだが。それから、特に広島ベンチはよく声が出ていると思う。社会人の企業チームほどではないが、ファームでは声があまり出てないことが多いので新鮮だった。
空を見ると雲の間から太陽が出たり入ったりで、陰ってくれるとかなり助かった。こんな暑いデーゲーム（しかも平日）を見に来たのは自分を含めて千人超。野球少年も多く、のべつ幕無しに「ボール下さい」の連呼。あ〜夏休みだねぇと後ろの誰かがつぶやいた。

8回に中日はかつてのオリックスの速球派・平井正史が出てきて146kmの圧巻の投球を見せつける。3-2のまま9回裏、広島は永川勝浩を出してきて逃げ切りを図る。いまは一軍で外国人に抑えを取られているが、160セーブ以上の実績を挙げた投手だ。ファームにいたとは・・
2死を取るも、四球を続けてしまい、1・2塁。ここで中日は代打・田中大輔を出す。永川の球が荒れ気味なのでナゴヤのスタンドがここに来て一気に盛り上がる。2-2からひたすらファールで粘りスタンドは最高潮に。
最後はライトオーバーで走者一掃。サヨナラという劇的な幕切れとなった。自分としてはどちらが勝っても良かったが、初めての球場で劇的なゲームが見られるとはツイていた。