都市対抗野球南関東2次予選

かずさマジック 2 - 1 JFE東日本
県営大宮公園野球場 観衆約1,500人(目測)


市民球団かずさマジック」の名前はもうずいぶん前から知っている。だが実際に見たのは今日が初めて。その初めての試合が劇的な試合になるとは思わなかった。
初めてといえば南関東(つまり埼玉・千葉)の都市対抗予選を見たのも初めてだ。ただ会場の大宮公園野球場に来るのは今日が3回目。いずれもクラブチームの試合だった。東武野田線大宮公園駅が最寄駅だけど、駅からは思ったより歩く。途中のマクドナルドで食料調達をし、公園に入るが公園の中が意外と遠回りで、駅から20分後ぐらいでたどり着く。

南関東の第三代表決定戦は本来ならこの日の9時から試合開始だったのだが、雨天が予想されたので13時に急遽変更になっていた。しかし球場入口の告知がこれ。もう少し上手な字で書こうよ・・。こういう所から変えていかなければと思うのだけど・・
600円のチケットを買って中に入ると2回の表。13時10分くらい。だが、試合経過時間が30分となっている。12時40分に試合が始まっていた??9時→13時→12:40というめまぐるしさ。どうして社会人野球っていつもこうなんだろう。見に来る人のことをどうしても脇に置いてしまう。
ネット裏に座ってほどなく、かずさマジックの7番、島影竜馬(日大)がレフトスタンドへフルスイング。そのままソロ。JFEに1点取られていたようだが2回で同点にまず追いついた。
スタンドの入りは、神奈川の予選ほどは入ってないものの、両チームとも応援団は来ているし横断幕も多い。ただ声援を聞くと、応援する割合が違い、JFEよりもかずさの方が多い。ちょうどこの間見た、三菱重工横浜とENEOSの割合みたいな感じだ。JFE新日鐵、どちらも製鉄会社だが、この違いはどこから来るんだろう。

かずさマジックとは、もと新日鐵君津がルーツの「広域複合企業チーム」で、選手は複数企業に分かれて働いている。ほとんど新日鐵のグループ企業だと思うし、応援に来ている人達も同様だろう。本社名を全面に出されるよりも、地域名・愛称で呼ばれるチームのほうが(その会社以外の人は)応援はしやすい気がする。あくまで、「気がする」だけだが。
かずさの応援席にチームカラーの紫のキャップを被ったファンが多いのもそういった傾向を感じさせる。ちなみに、JFEの応援席にそういう人はほぼいなかった。


かずさの先発は本多俊弘(宇都宮工―白鷗大)という新人。球速は130台半ばだがストライクがよく先行する。打撃のほうはそれほど目立つ選手がいないが5回、ヒット等で三塁まで進むと見事なスクイズで1点追加し逆転。球場でスクイズを見たのは久しぶりだ。
途中、JFEの投手が須田幸太(土浦湖北高―早大)に変わり、敬遠でかずさの山縣有輔(早実早大)を迎えるシーンが。同級生でおまけにバッテリーを組んだはずの仲。結果は内野フライ。

かずさは継投をし久保貴広(前橋工東海大北海道)という新人。新人だから先入観なく投げられたのだろうか、打線の援護がないなか9回まで投げる。最後の一人のときは一塁側から「あと一人」のかけ声もある中、三振でゲームセット。かずさマジック、7年ぶりの本大会出場を決めた。
前回出場の2003年は広域複合企業チームに衣替えした最初の年だったから、実質的に初出場と言って良いかもしれない。企業チーム扱いとはいえ、複数の企業に分かれて働いているという点ではクラブチームとあまり変わらないと言えるし、練習時間の調整でも苦労は多かったと思う。グラウンドでは、監督も選手も男泣きしていたが、自分は2年連続でこういったシーンに遭遇することになった(昨年は、三菱重工横浜が17年ぶりの出場)。
初めて見るチームの試合がこういった劇的な試合になるとはついていた。見に行ってよかったと思う。で、この後は近くの市営大宮球場でクラブ選手権予選をやっていたのだが、それについてはまた明日。