新しい昭島市民球場で首都大学野球

海老名でのNPB2軍戦を見た翌日、どこへも行くつもりはなかったが、晴れている。
晴れていたら、どこかへ出ないと「損」だと感じる自分はネットであれこれ野球の日程なぞを見ていた。すると、首都大学野球が「昭島球場」でやっているではないか。昭島球場と言えば、4月15日の日記で書いたとおり、今年オープンしたばかりの所だ。時間を見るとなんとか間に合いそうだったので、急いで家を出た。

立川から青梅線でわずか2駅、東中神駅で降りる。駅前から左ななめ前に伸びる道を少し行くと、もう行く手には防球ネットが見えてきた。駅からわずか5分、アクセスは極めて良い。これほど駅から近い地方球場はそうそうない。なお、国営昭和記念公園とは青梅線を隔ててちょうど反対側になる。
信号を渡るともう球場の入口。自動車道のすぐ脇だ。バックスタンドが低く、屋根もないため、なんか素っ気無い佇まいだ。
階段の前に机を置いて学生君がチケットを売っていたので、1,000円を払い球場へ入る。まだ第一試合の帝京大x筑波大の最中だ。結構人が密集してるな、と思ったら、スタンドは1,274人しか入れないらしい。試合は延長まで行い、筑波が5-4で勝った。
次の試合まで球場の外をぐるりと歩く。スタンド入口は「昭島市民球場」と書かれた金属文字があり、ベージュと青の配色。球場のまわりも一緒に改修されており、地面にチップ?を敷き詰めた道がある。歩いているとどことなく木の香りが。外壁に一部木が使われているのか。

あたりは「昭和公園」となっており、簡素なトラックがあったり、鹿、ウサギ、サル、クジャクなどがいる小動物園があったりした。中にはD51の保存体もあり、451号機とあったが残念なことに状態は良くなかった。
辺りは森も多いのだが、球場も改修前はもっと森にぐるっと囲まれていたようだ。しかし木も一部切ったようで明るく開けた印象である。
で、第二試合は東海大x城西大。首都大学リーグの「盟主」の試合だ。スタンドもまあまあ埋まっており、一番多い時で400〜450人くらいか。ただし、そのうち150人ほどは両校の部員が応援団をやっている。六大学と違い、華やかなチアリーディングは一切ない。そもそも、チアができそうなスペースがここにはない(笑)

内野スタンドは低く、6段しか座席がない。座席はベンチシートではなく独立椅子だが、さすがに背もたれはなかった。改修前はコンクリートの段だけだったそうなので、格段の進歩だ。ただ残念なのはバックネットで、なぜかわからないが柱の本数が多く、邪魔になってしまう。ちなみにこのバックネット、張りがやけに強く、ボールが下に落ちずにハネていた。
また、面積は狭いながらも外野席があり、内野スタンドから階段で行けるようだが、この日は入れなかった。
グランドは両翼97m、中堅121mと現代では半端な広さ。たぶん敷地面積の影響だろう。内野がクレー、外野が芝だがちょっとまだ根付きがしっかりしてなさそうだ。
第二試合の東海x城西、のっけから東海がリードし、城西は守備で足をひっぱっていて、こりゃ企業チームとクラブチームくらい差があるのか?と思ってしまったが、終盤にかけて城西が着々と得点し、8回表には1点差まで詰め寄った。

ここで東海大、3年生の菅野智之東海大相模高)をマウンドに送る。来年のドラフト候補で、昨日投げていたとサイトで見たので、まさか今日見られるとは思わなかった。終盤にエース菅野を引っ張り出すとは、城西大、なかなかやる。
結局、菅野は8、9回を凡退にしとめた。均整のとれた体だとわかるし、何より球も速い。そういえば昨年秋の大学xNPBの試合にも出ていたっけ。
試合終了直後、一塁側応援席から紙テープが。?と思ったが、これで春季リーグの優勝が決まったのだという。予備知識無しに来たのでわからなかったが、偶然にも東海大の優勝に立ち会うことになった。

ちょっとスタンドが狭いのが難点だが、これから高校野球などに活躍することになろう。イースタンリーグに使うにはさすがに収容人員が足りないかもしれない(それでもロッテ浦和・戸田・西武第二に比べればはるかに入る)。
あのシリウスをもっと進展させて、いっそここを本拠地にしてもいいんじゃないか・・などと楽しい妄想をしながら球場を後にした。