全足利クラブ(その3)


2008年の都市対抗北関東予選、隣町の太田運動公園で行われたときは日立製作所の大応援団が駆けつけ、3000人から4000人は入ったと思う。だがこの時声援の3分の1くらいは足利への声援だったから、たぶん1000人くらいは応援に駆けつけていたと思う。

ホームグラウンドである足利市硬式野球場には4回ほど行ったことがあるけれど、企業チーム相手の試合や都市対抗の栃木県予選だと観衆は300人くらいだ。


これを少ないと見るか多いと見るか。僕は多いほうだと思う。

詳しくはまた書くけれど、(都市対抗の本戦、予選以外の)社会人野球というのは基本的に観客が少ない。

観衆、もとい観客が数十人などという状況に慣れた変人の僕にとって、クラブチームの試合で300人というのはそれだけで新鮮な驚きだ。

しかも、そのスタンドの中には赤いレプリカキャップを被ったおじさんがチラホラいるだけでなく、真っ赤なスタジャン?やTシャツを着た子供連れを見かけるのだ。(ちなみに、Tシャツの背中に背番号1にOKADAと書いてあった記憶がかすかにある。現千葉ロッテ岡田幸文だ)

地域密着、とはプロスポーツを考えるうえでの近年の常套句であるが、栃木県の田舎(と言ったら失礼か)にもう何年も前からそれを実践できているチームがあることが実に興味深いのだ。だから、こういうチームが企業チームに健闘したりするとそれだけで嬉しくなる。実際、上記2008年の対日立製作所戦で、5-3で勝利した試合に立ち会ったときは本当に感激した。スタンドの声援もすごかった。



じゃあこの状況で良いのかというと、まだまだやりようがあると思う。

地元でやる試合のうち、公式戦というのは実は年に5、6試合しかない。あとはオープン戦だ。

トーナメントが主体の社会人野球では避けられない問題ではあるけれど、試合数が少ない。それに、いつ試合があるのかはっきりしない。これが、独立リーグやサッカーのJFLのようにホーム&アウェイのリーグ戦であればどれほど観戦が楽しめるかと思う。社会人野球全体の問題なので、一チームがどうこうできる問題ではないのだが。


さて、今年の全足利はエースの杉山君が独立リーグ信濃へ抜け、投手力がどうなるのかちょっと気がかりではある。それから、珍しくJABAの地方大会(新潟大会)に出場するらしいのでこちらもできたら観戦に行きたい。新しいハードオフエコスタジアムの見学も含めて。