トライアウトふたつ


この前の週末は、野球のトライアウトがあった。
ネットで「トライアウト」と検索すればたくさんニュースが出てくる。いったいいつからだろう、トライアウトがこんなに注目されるようになったのは。テレビの特集番組のせいだろうか。
日曜日の静岡・草薙球場には、なんと1万人!の観衆が集まったそうだ。
1万人を集めた盛況のトライアウト。“独立L組”木田、小林宏の心模様。 - トライアウト | プロ野球 - Number Web - ナンバー
トライアウトにやってくる選手というのは、NPBを戦力外、つまり「クビ」になってしまった選手達だ。
そういう選手達にとって、再挑戦の試験の場でファンの目にさらされるということはどうなんだろう、と思っていた。あまりいい気持ちはしないんじゃないかと思っていたのだが、どうやら違ったみたいで、好意的に捉える選手達が多かったようで良かった。
こんなに注目を受けることができるとわかった以上、NPBももっとトライアウトの規模を大きくして、数日かけて「トライアウトゲーム」をやってみたらどうだろう。便宜的に2チームに分けて。今回トライアウトを誘致したという静岡県以外にも、やってみたいという自治体が現れるかもしれない。
今回気になっていたのは、全足利の吉田真史(元ロッテ)が挑戦してたことだ。去年は参加してなかったので、NPB復帰をあきらめたかなと思っていたのだが。その吉田は木田優夫からヒット性の当たりを1打席だけ放っていたらしい。


僕はその日は用事があったのと天気が悪かったので行かなかったが、その前日、もうひとつの「トライアウト」を見にジャイアンツ球場に立ち寄っていた。BCリーグの「トライアウト」だ。

たまたま京王線に乗る機会があってついでに寄った。球場へ行く途中の坂道は全く人が歩いておらず不安になったが、球場に入ると少しは人がいる。30人くらいいただろうか。
しかしグラウンドにはスタンドよりはるかに多くの選手がいる。バッティングケージが二つ、メガホンで番号を呼ばれた選手がケージに入り、バッティングをする。球はひとり10球ほど。この中でアピールしなければならない。これって、バッティング投手がどんな人かでも左右されるんじゃないかな・・
どんな選手がいるのか全くわからなかったが、千曲川クラブとYBCフェニーズのユニフォームだけは確認できた。
終了後、全員が集められ、1次合格者が告げられる。合格者だけが残り、あとは順次片づけて帰っていった。合格者は3割くらいだったろうか。


1万人と、30人。全く注目度は違う。でもレベルは違えど、より高い舞台で野球がやりたい人達が必至にアピールしていた週末だった。