住宅街にクラブ王者集結@関東連盟クラブ選手権

準決勝
所沢グリーンベースボールクラブ 2 - 5 茨城ゴールデンゴールズ
全足利クラブ 3 - 2 WIEN'94
10/13 さいたま市営浦和球場 観衆約100人(目測)



日曜の朝、TBSで張さんの喝!を聞いていそうな時間帯に住宅街を歩いていると、ろくに人に出会わない。この住宅街の先に、「日本一」の称号を持つ野球チームが4つも揃っているとは思えない佇まい。
ここは北浦和駅からほど近い市営浦和球場への道だが、ほんとに住宅街の真ん中だ。

2013年の関東連盟クラブ選手権は前日に始まり、勝ち上がったのはいずれも過去に全日本クラブ選手権に優勝したことのあるチームばかりだ。そんな準決勝の一回戦は所沢グリーンBCと茨城GG。過去に対戦したことがないかもしれない興味深い試合だ。
球場に入ってみて驚いた、GGの応援団の多さ。霞ヶ浦の近くから浦和まで関東大会にやってきた稲敷の人達の熱心さにただただ感服しました。
試合はすでに3回に入っていて両チームともゼロのまま。しかしまもなく試合は動く。4回表に所沢の先発・本多の球が荒れ、四球ふたつと岡垣旭紀(流通経済大在学)のライト前ヒットとなってから暴投でGGが先制。続いて久保田がレフト線に放ち3-0となる。GGの集中打はすごいなと思ってたらこの後がいけない。平凡なライトフライをグラブに当てて落とし、余計な1点を与え4-0にしてしまう。この1点は流れを決めてしまう1点になったように思う。

いっぽうGGの先発・青島悠介(筑波大在学)は直球、直球で押しまくり、所沢の打者が押されてファウルになってしまうことが多かった。時々はっきりと荒れるのだけどなかなかつけいれられない。やっと5回裏に清水の三塁線ギリギリのタイムリーで1点返す。
だがそのあと6回表にはGGが追加点。途中で代わった藤島がヒットや死球などで満塁とし、犠牲フライで1点追加。
GGの青島は終盤に球が浮き出したものの、低めに決まった球はフライに打ち取るなどして抑えていた。8回裏にGGの内野守備が雑になって1点返されるものの、最後は救援を仰いで逃げ切った。
記事によると所沢は14残塁もあったらしい。そんなにあったかな・・どうも元気なく終わってしまったが、特にあの4回のエラーの後が盛り返せなかった気がする。投の二本柱(片山文男、柄澤祥雄)が見られなかったのは残念。
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第二試合までの間が短い。そのためいつもは7分間のシートノックが5分間ずつにされてしまった。この理由は後で知ることとなる。


3連覇を狙う全足利の相手となるのは東京のWIEN'94、99年の全日本クラブ選手権の優勝チームだ。今年の戦績をみるとフタケタ得点が多く打線が強力そう。この日の先発の鈴木誠(東北福祉大マック鈴木とは別人)は今年で40歳とパンフレット(100円だった)にはあった。セガサミーを相手に3失点完投を果たすなど実力派のベテランみたいだ。

試合が始まってから僕の手元のメモ帳の字数が伸びない。それは書くことがないからで、ボール先行、それに直球も130k程度ながらうまく変化球を使って淡淡とイニングを重ねるスタイルに、全足利はヒットが出ない。
全足利の先発・甲斐誉久もまた相手を打ち取っていくスタイルなので、あまりヒットも出ず進んでいく。投球フォームは違えど、似たような投手どうしの対戦に見えた。
3回裏、2死ながら三塁に進めたWIENはセカンドゴロに取られるが、一塁へのトスが高く内野安打になり1点先制となる。こういう試合展開はミスが勝敗を分けがちなのは体験的に知っている。
予感は当たり、メモ帳のペンは止まったまま。両方とも時折単打や四球が少し出るだけ。クラブ選手権の水沢駒形戦を思い出す。あのときもベテランの投手だったな・・
7回、WIENは単打で出たランナーをバントで送り、きっちりセンター前にタイムリーを放って2-0とする。僕は最初から3試合見る予定だったが、久しぶりにGGと足利の試合が見たかったけど、ちょっと厳しいかなと思っていた。

が・・・9回表1死、全足利は四球でランナーを出すと、いきなり雰囲気が変わった。
吉田真史があわや2ランかという特大の2ベースを打つと、6番服部智治が左中間に同点タイムリー。さらに増淵匡がこれもあわやレフトスタンドかというタイムリーで逆転。8回まで2安打に抑えられ、あれほど出なかったヒットが・・・ 9回1死から一気に逆転とは。
この人達、心底恐ろしいわ・・


決勝は北関東同士の対戦となった。いったいどんな試合になるのか。