YOKOSUKA STAR★NIGHT@イースタン 千葉ロッテx横浜

千葉ロッテ 4 - 6 横浜
8/10 横須賀スタジアム 観衆2,705人
お盆休みの入りのこの日、信じられないほど暑かった。
横須賀からの帰り、滝のように流れる汗に溺れそうになりながら、でも僕は充実感でいっぱいだった。
横須賀スターナイトか。これは来年もやるべき。そう思いつつ。

ベイスターズのサイトに今回の企画が載ったのは1ヶ月以上前。「かなりの混雑が予想されます」と主催者自らが言う自信ぶり。横浜ファーム史上最大のイベントとまで銘打ったこの日を、マイナー野球好きとしては逃すわけにはいかない。
追浜へ向かう道も何となく人が多い気がする。球場内にはいると屋台の行列が長い長い。特にカレー屋の列が凄い。食事は観戦後と決めていたのでスナックとビールだけ買って中に入る。
覚悟はしてたが、座れない。外野の右翼側にも人が入ってる。観客数がどこまで伸びるか楽しみになっていた。たぶん3000人は超えるだろう、そんな期待もしていた。
この大事な試合の先発は横浜が眞下貴之、ロッテが大嶺祐太。どちらも長身でコントロールがイマイチ、ちょっと試合の行方が心配になったが、眞下はこの間の金港戦の出来がよかったので、あんな感じでいければいいなと思った。あの時はネット裏の常連をハラハラさせてはいなかったし。

1回表はその眞下が上々の立ち上がりをしたのに対し、横浜打線が大嶺に集中打を浴びせる。桑原将志が全力疾走で内野安打を稼ぎ、筒香が二遊間を破り、4番に座ったラミレス!(実際に見たのは初めて)が甘いストレートをレフト左へ運び1-0と先制する。
さらに5番の後藤武敏が同じく甘そうなストレートをレフトスタンドに叩き込む3ランで4-0。初回からこれか・・横浜がリードするのは嬉しいが、ワンサイドになるのは避けてほしいなぁ。
しかし、2回以降流れが横浜一辺倒ではなくなる。
2回表にはロッテの川本良平(今年からヤクルトより加入)に左中間にライナーで放り込まれ4-1に。
その裏、大嶺が急に良くなって、3三振。特に桑原への2-3からのフォーク?の落ち方が結構鋭い。かたや眞下は加藤翔平へ投げたクロスファイアーが素晴らしい。僕のメモを見ると思わず「別人?」と書いてしまっている。

内野スタンドはほぼ満員、一塁側の応援のお兄さんはなんか孤軍奮闘しているよう(以前は別にもう数人いたのだが、どうしたんだろう?)だが、まわりはしっかり合わせて応援してくれている。この日は横浜は広島に遠征していたので、普段一軍しか見ない人も来ていると見え、ちょっとスカスタの雰囲気と違う人が見受けられた。
それから、三塁側には数は少ないものの熱心なロッテファンも来てくれてチャントを歌ってくれている。ここで相手側の応援が聞けるのはロッテか日ハムだけだ。プロ野球はやっぱり両翼に応援がないと面白くない。
この前行った鎌ヶ谷も大変な人混みで驚いたものだったが、スタンドの入りを見る限り鎌ヶ谷にも負けてない。ただ、屋台や遊戯具の充実ぶりは鎌ヶ谷と比較するときつい。あっちは敷地が球団の施設なので、市の施設である横須賀スタジアムと比べれば面積でも使い勝手でも有利なのは否めない。しかしここは鎌ヶ谷にはないナイター施設を生かし、イニング間の花火という企画で勝負してきた。

5回裏が終了し、グラウンド整備のわずかな時間の合間にネット裏やや三塁側寄りのところから打ち上げ花火が上がった。たいした数でも時間でもなかったが、球場で花火が見られるっていい。なんか打ち上げて開く高さが低い花火のようで、けっこう目の前で迫力があった。写真には写ってないが星型の花火も。
ふと三塁側ロッテベンチを見ると空になっており、選手も前に出てきて一緒に見てた(笑)
こういう企画ものが成功するには条件がある。それはホームチームが勝つこと。この間の鎌ヶ谷は球場外は充実していたのに試合がお寒い限りだったが、この日の横須賀は理想的な展開だった。


3回筒香ヒットで出塁、ラミレスがいとも簡単にライト前に弾いたのち、内藤の内野安打の間に1点。ロッテは4回、眞下の悪い癖がとうとう出て暴投、そして青野毅が三遊間を破り5-2と追いすがる。眞下は悪い時は悪いがいい球はすごく良く、7回まで2失点で投げきった。8回眞下から代わった藤江均が細谷、清田に連打を食らい、5-4とされ緊迫するも2三振を奪ってリードを保つ。

その裏、横浜はロッテの内野エラーがらみで1点突き放し、最後はこの前支配下になったばかりの冨田康祐と西森雅司のガイナーズバッテリーが抑えきり逃げ切った。先手を取り、途中追いすがられるも突き放す、理想的な展開だった。ちなみに、ラミレスは途中で帰ることもなく最後まで代走なしで出てくれた。この人の打席を初めてみたが、軸が全然ぶれずいとも簡単にヒットを打つので、見入ってしまった。
そして試合後はもうひとつのお楽しみ、ケミカルライトで球場を照らそうという企画。僕はペンライトを持っていなかったのだが、近くにいたスタッフらしき人にもらうことができた。
球場は完全には消えなかったが(完全に消えたら危ないし)、ライトの青い光はじゅうぶん目立つ。コンサートとかでこういう経験がないからとても新鮮だった。スタンドだけでなく、グラウンド上では横浜の選手達もライトを振ってくれた。

ちなみに、入場者数が3000人に達してなかったと聞いて「えっ」と思ってしまった。この前の鎌ヶ谷と1500人近い差があるとはとうてい思えなかったからだ。そう思えて仕方ないくらい盛り上がった一日だった。