野球の天皇杯(その3)


野球のシーズンをもっとわかりやすく。
いろいろな団体やリーグがたくさん成立して活動している野球界。他のスポーツよりチームの数が多いという事情もあるのでそれはいいとしても、年に一度はそれを束ねる大会があっていいはずだ。
まったく新しい大会を創設しようとすると、何かしらとっかかりがあった方が実現しやすいと考える。僕が考えるにそのとっかかりとして有力な方法がひとつ。
社会人野球の日本選手権と、大学の明治神宮大会を統合すること。まずこれが第一歩ではないだろうか。
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  • 似ているけれど同じじゃないことを年に2回やる野球界

大学、社会人野球は、春から秋にかけてのシーズンのうち大きな山をそれぞれ二つ持つ。
大学は、初夏の全国大学選手権と秋の明治神宮大会。社会人は、夏の都市対抗と秋の日本選手権。
この2つの山は高さが同じじゃない。そして、秋のほうが位置づけが中途半端だという共通点がある。


一年にシーズンが2回ある大学野球。春と秋とでは格に違いは無いはずだが、優勝したチームがもらえるご褒美(=全国大会へ参加できる)には違いがある。年間の大学日本一はあくまで6月の大学選手権と位置づけられており、秋のほうは出場校数も少ない。(明治神宮大会の開催概要にもそう書いてある→公益財団法人 日本学生野球協会) 野球ファンの間でも、格とか知名度では大学選手権より落ちる印象がある(気がする)。


かたや社会人野球の場合、その年の社会人野球日本一は秋の日本選手権ということになっている。都市対抗はあくまで「地域の代表」であって、社会人の単独チームの日本一を決めるのは本大会であり、性格が異なることになっているし、格で言ったら同格かむしろ格上と言っていいはずだ。
しかし、都市対抗野球との人気の差は、如何ともしがたい。JABAは日本選手権改革として2006年ごろから人気のテコ入れを図っているのだが、一社会人野球ファンの目線から言わせていただくと、きついと思う。それが正直な印象だ。
実際のところJABAも迷っているんだと思う。昨年、震災の影響で東京ドームを夏に使うのが困難と判断したとき、都市対抗を中止にせず、延期という形にして日本選手権を中止にしたことに現れている。優勝したJR東日本への表彰状のなかでは、「本年度の社会人野球日本一と認定します」と書かれてあったという。
それなら、都市対抗野球を明確に社会人野球日本一を決める大会と位置づけてしまって差し支えないのではないか。こういう意見を言うとたくさん反対意見が出てきそうだが、現状のままではうまくいかなくなるだろうという認識では一致できると思う。
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大学も社会人も、知名度・人気とも劣る大会が秋に存在し、しかも日程はほぼ一緒。それなら、「統合して全く新しいトーナメント大会を作ってみましょうよ」と言いたい。
「なんと安直な!」という声が聞こえてきそうだ。でも、これが最もとっかかりとしては最適だと思っている。
単純に「こういう試合を見てみたい」という願望からだけでなく、選手にとって新たな目標ができるという理由もある。


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