野球版Jリーグ(7)◆なんでトーナメントなの?

社会人野球最大の謎、それはトーナメント大会。と思っている。


去年、クラブチーム同士のリーグ戦が少しずつ始まったことを画期的だと思ったが、よく考えてみると、それがそんなに珍しいことなのか?と聞かれても仕方がない。だって、他の社会人スポーツではリーグ戦など全然珍しくないからだ。
サッカーはJリーグだけでなく、JFLがあって、その下に地域リーグ都道府県リーグと続く。そしてリーグ戦のほかに全国のチームがトーナメントで日本一を決める天皇杯がある。
ラグビートップリーグの下、トップイースト、ウエストと続き、さらに社会人リーグがある。トーナメント大会として、大学生と合同だが日本選手権がある。
バスケットボール、バレーボールもトップレベルのチームは全国リーグだ。bjリーグにはトーナメント大会はないみたいだが、JBL天皇杯がある。バレーボールにはトーナメント大会が2つある(天皇杯黒鷲旗)ようだ。
それからソフトボール。4月からリーグ戦が始まり5月いっぱいでいったん中断、夏を過ぎて9,10月でリーグ戦を終え、上位チームがトーナメントを11月に戦い日本一を決める。
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社会人野球は、好きなひとならば様子は誰でも知っている。夏の都市対抗と11月の日本選手権の2大トーナメントがあり、それ以外は、JABAの各地方大会と、都市対抗予選。大会の日程にグループ内での総当りリーグも増えてきたとは言え、あくまで各大会の中での話しで、年間を通じた連続性はない。だから、他のスポーツのHPには必ずある「順位表」というものはない。もちろん、個人成績表(防御率ベスト10とか、打率ベスト10といったもの)もない。


トーナメントが多いことを「謎だ」ととらえている社会人野球ファンはどれくらいいるんだろう。少ないんじゃないかと感じる。長年、それが当たり前だったから、疑問に思わないんだろうか。
僕には不思議に見えてしょうがない。
いろんなところで、社会人野球がトーナメント大会中心になった経緯を調べてみたのだが、明確な答えが見つからなかった。詳しいのは都市対抗大会の歴史についてばかりで、それ以外の試合については資料が少ないと感じた。
ごくわずかに、横尾弘一氏の「都市対抗野球に明日はあるか」(ダイヤモンド社)に記述を見かけた。

都市対抗野球に明日はあるか―社会人野球、変革への光と闇

都市対抗野球に明日はあるか―社会人野球、変革への光と闇

太平洋戦争が終結すると、四六年には都市対抗も復活し、岐阜市代表の大日本土木が優勝。また、大会はアメリカ野球協会から日本における年度王者を決める選手権大会と正式に認められる。(中略)都市対抗を地方のファンにも見せようと、地区予選を経ず、選抜されたチームによる全国大会として、選抜都市対抗九州大会(現JABA九州大会)や選抜都市対抗京都大会(現JABA京都大会)が創設される。

東京で年一回だけやっていた都市対抗を、地方のファンにも見せたい。そういう意図から始まったようだ。
だがプロ野球がリーグ戦形式で始まってからも、トーナメント大会を変えなかった。その経緯はわからない。リーグ戦形式のプロ野球と違いを出したかったのか、あくまで都市対抗が主役で地方大会は補完的な役割に過ぎなかったのか、それともチーム数が多すぎたのか。


ちなみに、サッカーの日本リーグは1965年に始まったが、アマチュアで全国リーグを創設したのはこれが初めて。その後、ラグビーやバスケット、バレーボールにも影響を与えたという。(Wikipediaより)


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