やったぜ岡田!クラブチームからの下克上!


千葉ロッテ 8 - 7 中日


全足利クラブ出身、岡田幸文が日本野球最高の舞台、それも最後の土壇場で最高の仕事をしてみせた。うれしい。
延長戦で前進守備の外野を見越して三塁打を放った決勝打点はもちろんだが、序盤に点を取られ2-6でリードされた後、タイムリーを放って流れを押しとどめ反攻の口火を切って見せたことも大きかった。6点を取られた次の回に取ったことに意味がある。ここであっさり凡退していたらベンチは完全に消沈していたはずだ。こと第7戦だけに限って言えばMVPは岡田だと思う。
今年6月に一軍昇格し、初スタメンの日に見に行った。それ以後一度も二軍に落ちることなくシーズン最後まで一軍にいたのだが、打撃面でも壁にぶつかった感があり、終盤はもっぱら守備固めと代走要員だった。
それがシリーズ第一戦で大松が足をケガしたおかげで急遽スタメンに抜擢され、期待に応えた。そもそも一軍に上がるきっかけとなったのが荻野貴司早坂圭介のケガだったのだから、本当にこの人にはツキがあった。


もういろんなニュースで書かれているが書いてみる。岡田は栃木の作新学院を卒業後、日大に進むも、ヒジを壊して野球が続けられなくなり大学を中退、野球もやめる気でいたらしい。(このとき巨人の長野久義と同期だっただけでなく、スポニチによると寮で同部屋だったとか)
そこへ全足利クラブから誘われ、ガス会社で働きながらプレーすることになる。2004年に全足利は全日本クラブ選手権で優勝している。岡田はこの時もメンバーの一人。だから「日本一」は今年が初めてではない。
支配下登録選手になったとはいえ、年棒は500万に満たない。プロ野球では珍しい共働きだという。


「下克上」がキーワードになったシリーズだが、この言葉がこれほど似合う野球選手は、今シリーズの出場選手では他にいないだろう。
独立リーグやクラブチームといった、決してエリートの通らない道を通ってきた(通っている)選手にとって、すごい希望を与えてくれたと思う。実際にそういう人たちに聞いてみたい。きっと同じ答えが返ってくるんじゃないだろうか。


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