勢いは重要@関東連盟クラブ選手権東京予選

ゴールドジムベースボールクラブ 5 - 6 警視庁
10/4 府中市民球場 観衆約60人
今年2回目の東京都のクラブ野球だが、これを目的に足を運んだというより、都内に行くついでに足を伸ばしたものだ。JABAのHPを見たら府中で朝9時から、関東クラブ選手権の東京予選がある。これだけ早ければ他の用事の前に行ける。クラブ野球を見に朝9時に行くっていうのも変わり者だが。

北府中駅から歩いて球場に向かうと、球場前に駐車場ができていた。ここは隣りの陸上競技場を含めて整備がろくにされていないようなところだったが、駐車場が整備されて使いやすくなったように見える。
試合開始までに着くことができず、スタンドに入ったときはもう4回。その表に、ゴールドジムが連打、ボークで進塁したあとセンター前タイムリーで追加点を挙げ4-0とする。

都市対抗予選で鷺宮製作所を破ったゴールドジムベースボールクラブを見るのは今年2回目。この日はさすがに筋肉自慢の応援団はいなかったが、東京をリードするクラブらしく序盤から警視庁をリード。先発の嶋田健人(神奈川大)は巨人2軍との交流戦で7回2失点の好投を演じている。そんなに力感があるように見えないが角度がある。警視庁はMETS相手に9回逆転を経て勝ち上がってきたが、ランナーを時々出すものの苦しい展開。
そんな警視庁のスタンドはやっぱりきょうも声援がでかい。いつも思うのだけど、ここの応援の人達は人数と音量がシンクロしてない(笑)声がでかいだけでなく、拍手もでかい。METSの応援ももちろん個性的だが、この人達もそうとう個性的だと思う。

6回表に警視庁の投手が交代してからゴールドジムへの流れを止めた。先発投手の投球が単調気味だったのが、交代してからリズムが良くなったように見える。下手をすると7回コールドもあるかと思っていたのだがそれを免れることができた。

5-0で迎えた8回裏、先頭打者が三遊間を抜くと、代打に出た梅原紀明(杏林大)がレフトスタンドに2ランを放つ。ベンチとスタンドがすごい勢いで沸き、一気に相手にプレッシャーがかかってきた。その流れが続き、2死ながらランナー二人を置いてポテンヒットでさらに2点を追加する。
ちょっと調べてみたら、この梅原という選手は大学時代(東京新大学リーグ)に2部で三冠王を獲ったことがあるらしい。ていうか、杏林大に野球部ってあったんだ・・

8回裏の攻撃が長引いたうえに同点に追いつけなかったのだが、警視庁の2番手・照屋篤(神奈川工科大)はリズムを崩さず9回を3者凡退に抑えた。後から考えるとこれが大きかった。
最終回の攻撃、ゴールドジムは投手を交代させるも、ヒット、四死球で無死満塁としてしまい、暴投で同点となり、さらに前進守備の内野のグラブをはじく強襲ヒットで警視庁がサヨナラ勝ちを収めた。
途中まで相手に傾いていた流れを、継投で粘り、ホームランで流れを引き寄せて最後は逆転、というパターンだが、ベンチとスタンドが「流れ」を「勢い」に変えていったような試合だった。


今年の東京は、ゴールドジムが企業に勝ち、TOKYO METSが南関東予選に進出し、全府中が一関市長杯に勝ち、で警視庁がこの大会で準優勝。
今の関東地方で最も混戦なのは東京かもしれない。