交流戦 横浜商科大 x 横浜

横浜商科大 4 - 5 横浜
8/28 ベイスターズ球場 観衆約300人(目測)


2週連続でプロと学生の交流戦
ここで書いた横浜の交流戦は、恐らく大洋ホエールズ横浜ベイスターズと連なる歴史の中で初めて、学生と試合をする歴史的な試合だ(細かく調べていないけどおそらくそう)。都合があえば必ず見に行くつもりだった。

1年ぶりの安針塚駅に降りると、近くにスーパーがあるのに気がついた。が、駅前は相変わらず静か。前回も立ち寄った酒屋みたいなお店でおにぎりとビールを買う。暑さがぶり返していて歩いてて汗が吹き出てくる。空は雲ひとつない。熱中症が心配だがわずかに湿気が少ない気はする。
球場へ入ると、スタンドには大勢のファンとともに五分刈りの学生達がたくさんいる。最初、系列の高校生が見に来ているのかと思ったが、後でそうじゃないと気づく。
先発は横浜が2年目の眞下貴之(東海大望洋高)で、商科大が岩貞祐太(必由館高)という2年生。さっき調べたが、この高校はソフトバンク馬原孝浩の出身校でもあった。
1回、眞下は先頭打者に初球をいきなり三塁線に飛ばされ、バント、死球でピンチを広げたあと、右中間にタイムリーを打たれ1点先制される。眞下は今季プロ入り初勝利を挙げたが、まだ20歳だから大学で言ったら同じ2年生だ。
相手の岩貞は小柄でスピードもそれほどない左腕に見えたが、1回裏を内野ゴロ3つに抑える。
2回、眞下がまたもつかまり、4本のヒットで2点を追加され3-0。商科大は思いきりが良い感じに見える。

僕は地元のくせに神奈川大学リーグを見たことがないのでこのチームを初めて見たけれど、六大学や東都のチームに比べ体育会色が強いというか、大学らしくなく見えた。驚いたのが帽子を取るとみんな五分刈りだったことで、まるで高校野球の続きをやっているみたいだ。スタンドにいた五分刈りの学生達は大学の控えの選手だったのか・・
このチームの実力を知らなかったので、ベイとの試合は差がつくかなと思ったが全然そんなことはなく、ベイは岩貞をとらえられず凡退が続いたり、ランナーが出ても併殺だったり、スタンドからもあきれ気味の声がする。商科大は守備も安定していて、締まったチームだ。
眞下は3回以降はなんとか得点を許さず、5回は福田岳洋にスイッチする。大卒からIL香川に進んだ28歳は安定していて、今度は安心して見ていられる。

が打線は6回裏には淡白な攻撃で3者凡退するなどうまくいかない。岩貞はコントロールもそれほどずば抜けてないように見えたが、ボールがよく動いているのか、打ってもひっかけるケースが目についた。6回までベイを無失点に抑えたのは見事。実はこの選手、日米大学野球のメンバーだったんですね。今知りました。
バックネット裏は暑いので、ウロウロしてあちこちで試合を見る。三塁側のスタンド脇にはよく顔を見た皆さんが揃っている。いつも来ていた眼鏡のダミ声のおじさんとか、ベイスターズ球場のベンチにいつもいらっしゃるご隠居(僕が勝手にそう呼ぶ)とか。僕は湘南からチーム名が変わった今年は明らかに観戦する数が減ってしまった。けどここのファンの雰囲気はいいねと来るたびに思う。

スタンドには例の学生さん達のほか、商科大のファンか家族と思しきおじさんがいたりして、2軍ファンと大学野球ファンが混じったちょっと不思議な雰囲気。交流戦はグラウンド外も見てると面白い。そういや今日の審判はどんな方々かと思ったが、胸にJABAと書かれてる。神奈川県野球協会の人がやってるみたいだ。塁審の人はこのあいだ等々力で見たクラブ関東予選の主審をやっていた方だった。
さて、ベイもそろそろなんとかしてくれと思った7回裏、商科大は好投の岩貞から継投に出る。するとベイはヒットなどで1、3塁とし、レフト前にタイムリーを放ちようやく3-1。1死もとれずまた交代すると、2、3塁となってからベイ桑原義行がライト前に放ち3-2。三塁側スタンド脇がようやく元気になってきた。

8回裏にはベイがさらにたたみかける。育成の松下一郎が先頭で出ると、商科大の先輩・山崎憲晴に死球、ランナーが進んでから今度は暴投で3塁から生還、とうとう同点になった。商科大はエース岩貞は良かったが、代わりのピッチャーがやや力が落ちるのかもしれない。
そしてIL愛媛から入ったつる岡賢二郎が外角の球をバットの先にうまく乗せライト前に落とし、一気に3-5と逆転に成功。なんか、ようやく良いところを見せられたという感じだ。
最終回、商科大は粘りを見せ、ベイ松山傑から1点を返すも、4-5で終了。僕のまわりでは「やっと面目を保ったよ」と苦笑する声が漏れた。 試合後の両軍整列などは無く、商科大の選手達がベンチ前で礼をしてくれた。
プロとは言え高卒1、2年目で育成途中の投手が先発したり、今回みたいに相手にエース級が出てきたりすると思わぬ接戦になることがある。ほぼ同世代同士の対戦なので、別の見方をすると、プロ球団と大学野球部との「育成能力の競争」と言うことができる。そういう見方をするとこの対戦はますます興味深い。


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