スポーツ文化〜長崎セインツの解散にあたって

毎日新聞のサイトに記事が出ている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101009-00000020-jij-spo

セインツへの入団希望者は昨年、約250人に上ったという。「野球をやりたい若者はたくさんいる。ただ、それを受け入れる文化がない」と地頭薗オーナー。「米国では野球は娯楽。エンターテインメントなんですよ。日米スポーツ文化の違いが大きな壁だった」と総括した。

うーん。
当事者の言葉なので、重い。僕みたいな外部の者が軽く感想を言っているのとは違う。
アメリカのように大都市でなくともマイナーリーグ独立リーグのチームがあり、きちんと入場料を払って地元を応援する、という文化はまだまだ日本には定着していない(といってもアメリカの独立リーグも経営は不安定な場合が多いが)。何しろ「お金を払って見る野球=NPB」であり、地元に球団がなくともテレビでいくらでも(巨人戦ばかりだとはいえ)見ることができた、という時代を何十年も経験している国である。
ただ、「野球は娯楽、エンターテインメント」という基本は日本だって変わらないと思う。文化の違いと言うより、文化の成熟度じゃなかろうか。
学生野球とトップクラスの野球とをつなぐものは、日本では企業体が担うという独特な形態、しかも「年に一度」の都市対抗野球大会を応援するというものが終戦後高度経済成長の時代から続き、予選こそ地元に近いけれど、本戦を見るには東京の後楽園まで行かなければならなかった。そこには地元の娯楽という面はあまりなかったと思う。
そこにNPBでない、地方の独立リーグという野球が誕生したが、発生してからまだ5年しか経っていない。カンドクの挫折といった面が早くも出ているが、独立リーグという試みを失敗と断言するのはまだ早いし、もったいない。僕が高崎、三条、藤岡で見てきた、地元の人達がレプリカユニやキャップを身につけながら野球を見ている光景は、娯楽そのものだと思う。需要はあるはずだと信じている。


以下は、BCリーグの北陸地区で初優勝(後期)した福井の記事。当日の観衆は4000人を超えたという。こんな光景が各地で見られるといいな・・
逆転劇信じたスタンド、一体歓喜 「次は日本一だ」(福井新聞)
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