都市対抗野球 東京ガスx三菱重工横浜

東京ガス 2 - 5 三菱重工横浜
東京ドーム 観衆約20,000人(目測)

横浜市代表・三菱重工横浜は1回戦で王子製紙を延長の末下し、2回戦で大和高田クラブを破って準々決勝に進んだ。日曜だったのでドームに向かうことができた。応援できるチームがないと本戦にはあまり出向かないほうだ。本戦は「メジャー」野球だし・・

試合開始は2時からなのでそれまで野球体育博物館に入る。都市対抗の期間はチケットを見せると入場料が割引(500円が400円)になる。
企画展示で都市対抗の歴史をやっていて、昔のユニフォームや年表などがあるのだが、初めての試みとして、今大会出場全32チームのユニフォームを展示していた。普段報道写真でもなかなか見られないし、細かい部分(ワッペンとか)をまじまじと観察してしまった。その他、黒獅子旗が3代続けて飾ってある。初代のそれはもうボロボロだが、終戦時に満州にあったものを関係者が体に巻きつけて密かに日本に持ち帰ったという数奇な運命を持つ旗でもある。
さて博物館を出るとすごい人の波。前の試合を終えた東芝JFE東日本の応援団と、三菱重工東京ガスの応援団が入り混じってすごいことになっている。

内野特別席に入るが、ネット裏は思ったより席がある。ビールを買って前から6列目という絶好の位置に腰を下ろす。ドームでこれほど近い席は初めてだ。
先発は東京ガスが岩佐海斗、三菱がエースの亀川裕之。岩佐は6月ベイスターズ球場で見ている。高卒2年目だからまだ20歳だ。
試合は2回、亀川が5番・松田にいきなり2ランを食らう。神奈川予選の時もそうだけど、僕が見ると一発を食らってしまうようだ。打たれた瞬間に片ヒザをがっくりとつく。どうも失投のようだ。1回戦でも王子製紙に打たれている。抑えるときは本当によく抑えるのだが・・
しかし三菱は打線がよく振れていて、その裏に岩佐を連打で攻めすぐ同点に追いついた。高卒2年目でちょっと荷が重かったかな・・という感じがする。1、2回戦でエース・榎田を使っており、明日から連戦だからこの試合は温存せざるを得なかったのだろう。

バックネット裏は試合が始まるころには埋まる。さすがと思ったのは東京ガス。大応援団が3階席の一部にまで進出し、声援の圧力がものすごい。三菱重工横浜の応援はいつも熱いが、物量で押されてる感じ。
東京ガスのピッチャーはすぐ変わり、鷺宮製作所のエース格、小高幸一(八王子北高)。だが三菱の打線はよく振れていて、代わりばなに2点を追加してスタンド大騒ぎ。特にENEOSから補強の柳田俊幸が効果的に打っている。4回以降小高はエースらしい本来の投球を取り戻したので3回の2点は大きかった。

亀川は3回から完全に立ち直り(というか2点は失投のせいだけど)、最速は137kmながら時折抜く球を効果的に使い、ほとんどまともに前に弾かせなかった。ただ6月のベイスターズ戦でも気になったが東京ガスは打線に元気がなく打てる感じがあまりしなかった。
6回に東京ガスは右の柱、美馬学をマウンドへ。速球が武器(この日最速はワインドアップから148km)のこの投手から三菱の捕手・高安健至がセットポジションからの変化球をレフト線にタイムリー。膠着状態がやや続いたので非常に貴重な1点となった。
三菱は亀川から門西明彦、鶴田祥平のリレーで抑えきり、5-2で初めての4強入りを果たしてみせた。「三菱重工横浜クラブ」の名で企業チーム相手に苦戦していたころも知っているので、とうとうここまで強くなったかと感嘆しながらドームを後にした。
次の相手はJR九州。でもたぶん、決勝まで行くような気がする。なんとなく、亀川に橋戸賞の「匂い」がするからだ。


にほんブログ村 野球ブログ 社会人野球へ
にほんブログ村